数字力向上委員会: 売上目標の立て方

こんにちは。Rimo合同会社の代表社員をしている相川です。

昨日はゼブラ企業の話をしました。

こう言うとのらりくらりとやりたい会社なんだなと誤解されることがあります。でも、せっかくやるなら「自分達の技術力を活かして日本全体の生産性を上げたい」「リモートや副業の働き方を当たり前にしたい」と言った思いがあるので、ただのらりくらり自分が幸せならそれでいいというようなわけでもありません。

つまり、Rimo合同会社は、無理して急速な成長は狙わないしけれど、ちゃんとやれば普通に伸ばせるところはちゃんと伸ばしましょうよタイプの会社でありたいなと思ってます。

そのために必要なこととして、数字目標をちゃんと合理的に無理のない計画として立てられる能力は重要なのかなと思っています。自分は理系のエンジニアなのでそこらへんは普通の人よりは強い自信はあるのでそれについて、Rimoのメンバーに教えるつもりで語ってみようかと思います。ちょうどRimo的にも2年めが終わり来期の目標を立てるのでちょうどよいテーマです。

いろいろな数字に対して強くあるべきなのですが、色々書いてると長くなるので今日はどの会社でもやるであろう売上目標を立てるときに必要な数字力について話せればと思っています。(これ結構重要な企業の力な気もするので、後で有料Noteにするかもしれません。笑)

■売上は右肩上がりになんて伸びない

売上計画を立てるときに、最も大切なことは、まっすぐ比例のグラフで伸ばすことです。絶対に右肩上がり前提で計画を立ててはいけません

念の為ですが、今回は来年度の1年分の計画を立てる話をしていて、10年後の計画を立てるわけではないことにご注意ください。

実際、真っすぐ伸びている会社ばかりである

https://www.buffett-code.com/ という上場企業の業績をグラフで見やすくまとめているサイトがあるので、自分の知っている会社の名前を入れて調べてみましょう!

今回は、メルカリFreeeSansanプレイドの売上推移を持ってきました。すべて時価総額が1000億以上と上場してなければユニコーンと呼ばれるところです。メルカリはスタートアップの王様みたいなところがあるしFreee,Sansan,プレイドの3つはB2B SaaSと呼ばれる、売る相手のメインは会社で、定額課金でどんどん売上が積み上がると言われるSaaSビジネスを運営して成功している会社です。

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この中で、メルカリ以外はほんとに真っ直ぐに見えないでしょうか??

右肩上がりだとしても月次でみたらまっすぐと変わらない

とはいえ、実は少しだけ右肩上がりかもしれませんね。だとしても結論は変わりません。

ただ、以下の計算式で成長率(右肩上がり率)を計算してみると、

(<1年後の年> - <対象の年>) / (<対象の年> - <1年前の年>)

1.1倍もいかないところばっかりです。メルカリでも、1.3倍も行きません。念の為話しておくと、この数値が1になればまっすぐの成長です。

さて、このとき1ヶ月あたりの成長率はどうなるでしょうか?これは1.1の1/12上を計算すればいいです。

1.1 ^ 1/12 = 1.00797414... (100.8%成長)
12 ^ 1/12 = 1.01530947... (101.5%成長)
1.3 ^ 1/12 = 1.02210445.... (102.2%成長)

つまり単月でみればまっすぐの成長と2%程度しか変わっていないことです。

実際にセールスをしてる人はわかると思いますが、2%なんて簡単にずれる誤差です。

月次推移で見れば右肩あがりなのか、売上のブレなのか区別がつかない

ことを覚えておきましょう。

右肩上がりで計画を立てるのは初期の甘え

下のグラフを見てください。青が右肩上がりのグラフ、オレンジがまっすぐのグラフです。

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右肩上がりといえば聞こえがいいですが、同じ目標(丸のある位置)に到達することを考えるとき、初期で言えば右肩上がりの計画を立てたほうが楽になるのです。

つまり、右肩上がりのグラフで目標を立てて最初の3ヶ月目標達成していても、年間で言うとゴールの半分も達成していない事がありえます。

実際まっすぐで達成する計画を立てて、ちょっと右肩あがり上振れして喜ぶほうがかなり健全です

■右肩上がりを作りたければ、まっすぐの組み合わせで作る

組み合わせと言っても2通ります。

1. 新製品リリースなどでまっすぐを足し算する

1つ目が、新製品や新機能を途中から出すことによりまっすぐの伸びを上乗せする話です。ちょうどよい実例のグラフが昔のGunosyの決算資料にあったので拝借します。

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https://strainer.jp/notes/2879 より

伝わったでしょうか?実際は真っすぐ伸びてるものに、もう一個新製品の真っすぐ伸びているものを加えることで右肩上がりに見えるグラフが作れるというものです。

2. まっすぐ × まっすぐ

具体的に良いグラフが見つからなかったのですが、これは

売上 = 企業数 * 平均支払い単価

としたときに、

企業数: 100社 → 110社 → 120社
支払い単価: 100万円 → 101万円 → 102万円 

という風に2つのものをそれぞれ真っすぐ伸ばしたら右肩上がりになります。

Excel的にもまっすぐが計画しやすい

事業計画は大体ExcelかSpreadsheetで立てると思いますが、伸び率を計算したグラフだと、1個行が多くなります。
実際はこの売上を考えるときに、企業数×単価などの掛け算にしたほうがよく、色々組み合わせるときにこの列が2つ必要になるのがかなりやりにくくなります。

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つづく

ホントはこのあと78万のマジックについて話そうと思ったのですが、長くなってしまったのでまた明日にします。


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