【Netflix】ハンナ・ギャズビーのナネット【感想】
友達から猛烈に薦められたNetflix作品。
オーストラリア タスマニア島出身のスタンダップコメディアンのハンナ・ギャズビーによる1時間のショーを収録した当作。
何が凄いかというと、この1時間のスタンダップコメディが異常に泣けるのだ。
私は1時間のうち40分号泣した。
このハンナ・ギャズビーというコメディアンはレズビアンで同性愛者ならではの自虐ネタを売りにしているコメディアンである。
自身が生まれ育ったタスマニア島は1997年まで
同性愛は犯罪として法律で定められていた。
この時、彼女は17歳でちょうど青春真っ盛りな10代だった。
この時代を生きてきてから現在の自分を主軸として、ネタを披露するのだが
だんだんとネタというより彼女の人生を振り返ったスピーチへと変わっていく。
その熱量はネタに少しずつ加えられていき、
最初は一瞬うるっとくるけど、締めに笑わせにくる。そんなトーク術を使って観客を沸かせるが
だんだんとそのトークは熱した鉄の様に真っ赤に燃え上がる。
その燃える鉄のトークに、だんだん笑いを忘れて真剣に耳を傾けるようになる観客。
もちろん視聴者の私も。
ただ、マイクの前で話している彼女は私たちに言葉だけで映像をみせてくれる。
それは決して幸せではないシーンもあるが
最後は生き方とは、個性とは何かをじっくり考えさせてくれる。
決して長い作品ではないので、是非最後まで目を逸らさずに見ていただきたい。
私は昨日ジョーカーを観たばかりなので、格別に響いた作品だった。
ある1人の女性コメディアンの人生から、現実世界に向けて発信する正義と叫びにきっと心を奪われるはず。
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