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タバコ値上げと税収

10月1日からタバコが値上げ…喫煙者の皆さんは「またかよ…」と静かに嘆き、非喫煙かつ他者に厳しい皆さんは「1箱千円にしちまえ!」と喚く。喫煙者はすでに相当前から諦めの境地に入っており、「オレたち実は高額納税者なんだよね」と喫煙所の片隅で自嘲する。タバコはその半分以上が税金であり、内訳は下記の通り。

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(出典はJTウェブサイト)

20本入りのタバコ1箱500円として、1本吸うたびに15円強が国や地方自治体にチャリーンとお金が入っていく。表立って誰も異を唱える事の無い、最強の集金システムである。10月には酒税も改正されるのだが、一番人気の《第3のビール》を値上げする一方で普通のビールは値下げするというなかなかの配慮をするようだ。残念ながら、タバコ値上げにはそれがない。かつて民主党は「ガソリン大幅値下げと高速無料化」という虚言を弄し政権を取ったけど、この先も「タバコ税下げます」なんていうチャレンジャーな政治家は現れないだろう。

今回のタバコ増税は紙巻タバコも加熱式も一緒くたに値上げとなる。受動喫煙防止という観点からすれば紙巻きタバコよりは加熱式の方がよっぽどマシなので(本人の健康云々というのはまた別の話だけど)、できれば加熱式には税負担の配慮をしてほしかった。

僕のコンサルタント仕事のメインはまさにこの受動喫煙防止対策であり、オフィスや工場、店舗などの喫煙所を紙巻から加熱式専用ラウンジに切り替えることで非喫煙社員の健康被害を抑止することにある。喫煙者当人においては加熱式タバコに切り替えたのち、ニコチンの入っていない製品へ徐々に移行し「節煙から完全卒煙」へとステップを踏んでもらうという流れだ。まぁ、タバコに厳しい皆さんからすれば「紙巻だろうが加熱式だろうがタバコはタバコだー!」で終わり。みんな多様性とか個人の尊重とかいう言葉が好きなわりに、喫煙者は蛇蝎のように嫌われるのだ。

さて、高い税金を払っているのにそんなに嫌悪されるなんて納得できない…いっそのこと値上げを機会にやめてやる!と決意する人もいるだろう。それはそれで大変結構なこと。家計のためにも健康のためにも、やめられる人はやめた方がいいに決まっているし、おそらくは今回の値上げで喫煙率はさらに減少することだろう。タバコは嗜好品でありながら依存性も強いので、なかなかすっぱりやめるというのは難しい。真偽は定かでないが、かのマークトウェインの作として伝えられる名言がある。

『禁煙なんて簡単だ。私はもう何千回もやっている』

喫煙者なら誰しもうんうんと頷いてしまうこの言葉。でも、実際に日本中の喫煙者が一斉にタバコを捨てたとしたらどうなるだろう。

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(出典はJTウェブサイト)

2019年度のタバコ税収は2兆円を超える。確か2013年には3兆円に届きそうな金額だったはず。虐げられることに慣れてしまった喫煙者たちよ。抗議の声を挙げてみないか?この値上げを機に節煙とニコチン脱却を徐々に進め、2021年度のタバコ税収をゼロにしてやるのだ。2兆が消えれば財務省と総務省も少しは慌てるはず。タバコ関連産業からの法人所得税も大幅に減るから、実際には2兆どころの騒ぎではない。サヨク界隈的に言うなら、アジテーションはこんなフレーズ。

喫煙者ヘイト反対!全国一斉タバコ税消滅アクション❕❕

なんか…タバコによる健康被害減少で医療費が減り、結果的にはトントンになりそうだしみんなが幸せになるような気もするんだけど……さて、だれか賛同する同志はいるかな?議員会館の事務所でタバコ吸って怒られらたエダノンとか…いっしょにやらない?








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