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SAD GiRL、ナイト・オン・ザ・プラネット、ロブスター、決定論

高浜寛さんのSAD GiRLを読んだ。堕ちていく女の話。激しいシーンでも独特な静けさのある描写が印象的。ストーリーは消化しきれなかった。あと10年歳を重ねたらもっと分かるのかも。

先月観た映画の中でナイト・オン・ザ・プラネットとロブスターがかなり良かった。ユーモアと哀愁、ブラックコメディと風刺の組み合わせ。
ナイト・オン・ザ・プラネットは散々笑かしてきたあと物語を綺麗に終えずに、なんとも言えない物悲しさを各話にそえているのがよかった。
ロブスター。あの冴えない中年の半端者な主人公。どこにも属しきれない、なにもやりきれない孤独感と無力感、無自覚な愚かさ。少なくとも私は共感の嵐。
昔はシリアスで重苦しい映画ばかり好んでいたけど、最近はなぜかホラーとコメディ(というかナンセンス系?)にはまりつつある。

なにごとも振り子みたいに行き交い、そして螺旋のように変わっていく。
高校を卒業するまではあんなに社交的だった私も気づけば人間不信に陥り精神的引きこもりをこじらせ、今じゃ友人など数える程しか、その彼らすら疎遠になりつつある。
だけどそのうちまた、明るく振る舞うようになるんだろうか。そしてまた別の陰鬱さを身につけて沈んでは浮かんで、成長や前進ではなく、しかし後退でもない、変化。

久々に小説を読んでる。ビューティフルからビューティフルへ。まだ途中だけど、表現がたくみ。切り抜いて壁に貼りたいような一文が見開きのそこかしこに散らばっている。それでいてきちんと物語をなしているから感服です。

生きる上でいま自分が携えるべきものはなにかと度々考えるけど、そもそもこの身が偶然と運に好き勝手されてるんだからほっとくしかない。最近は決定論が私の中で流行ってる。都合のいい思想を渡り歩くのが楽に生きるコツで、でも便宜的であることが幸福に接続するかと言えば必ずしもそうでは無いのが難儀です。畢竟、思い煩いながらやってくしかないのかも。

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