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F1型落ちフェチのマシン探訪②あの伝説のマシンにも存在したBスペック

型落ち・BスペックF1マシンフェチのスシつめ太朗、です。

第2回目の今回ご紹介するのはこちら↓


マクラーレンホンダMP4/4(1988年)

マクラーレンホンダMP4/4。

F1ファンのみならずモータースポーツファンならおそらく知っているであろう
1988年シーズン16戦中15勝を挙げた最強マシン。
デザイナーはブラバムから移籍してきた「鬼才」ゴードン・マレー。
後に「公道を走るF1」と呼ばれるスーパーカー
「マクラーレンF1」を開発した事でも知られています。

余談ですが、MP4/4はマシン全体が低くデザインされており、その姿から
「フラットフィッシュ」とも呼ばれていますが

2年前の1986年にマレーがブラバムで設計したマシンがこちら↓

ブラバムBMW BT55(1986年)

・・・低すぎない?
このマシンについては機会があれば取り上げていきたいと思います。

マレーはこのBT55のコンセプトを昇華してMP4/4を開発したとされています。

さて本題ですが
「なぜMP4/4?」と思われた方もいらっしゃるかと思います。
理由はこちらです↓

マクラーレンホンダMP4/4B(1988年テストカー)

MP4/4にもBスペックが存在しているのです。

(実車の画像が見つからなかったのでモデルカーの画像になります。)

「テストカー」と銘打っている通り、このMP4/4Bは実戦は走っていません。
なぜBスペックが存在するかというと・・・

ターボエンジンは1988年限りで禁止となり、翌年(1989年)から3.5リッターのノンターボ
(NA=自然吸気)エンジンのみに規定が変更。

それに合わせて、ホンダが新たに開発した(1988年シーズン後半には完成していたとされている)プロトタイプの3.5リッターエンジンをテストするためにMP4/4を改造。

ターボエンジン型のMP4/4とは異なり
インダクションポット(給気口)が追加された
エンジンカウルが特徴的ですね。

筆者はまだ地上波でカーグラフィックTVが放送されていた時代に、ホンダF1の特集でMP4/4B
の存在を知りました。

当時マクラーレンのテストドライバーを務めていたエマニュエル・ピロが
鈴鹿サーキットでMP4/4Bをテストしている貴重な映像が流れていて
プロトタイプのホンダエンジンに対してマレーが
「重すぎる、重量をもう8kg減らしてくれ。」
とオーダーするなどの試行錯誤を重ねた結果

虎の子のターボを失った3.5リッターNA元年の1989年以降も
マクラーレンホンダは強さを維持する事ができたのでしょう。
それにしても、マクラーレン時代のホンダNAエンジンは(特にV10)重いという印象が個人的には強いです。

なお、MP4/4Bを初めて見た筆者の第一印象は
「カッコ悪い。」
特にインダクションポットの中途半端な形が。
テストカーだからまあ・・・
それでも、見慣れれば味がある、というか
MP4/4や1989年型のMP4/5と細かい部分を見比べると結構面白かったり(むしろMP4/5が野暮ったく見えたり)。

ターボ時代の終焉からNA時代の幕開けまでに
マクラーレンにホンダV10という
「最強エンジン」のバトンを見事に渡した
マクラーレンホンダMP4/4Bもまた

MP4/4共々「歴史的名車」と呼べる一台でしょう。


いかがでしたでしょうか?
今後も不定期で愛すべき型落ちマシンや訳ありのスペック違いマシンをご紹介していければと思っております。
ご覧いただいた皆様、ありがとうございました😄




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