陸前高田市の復旧・復興・被害状況と今 ~陸前高田市の九年間~
皆さんどうもこんにちは!
玉川大学リベラルアーツ学部太田ゼミです。
私たち太田ゼミでは今まで陸前高田市に毎年合宿でお伺いさせていただきました。
何年も関わってきた私たちだからこそ、伝えられる陸前高田の現状があると思います。
そこで今回は、陸前高田は今どんな状態なのかについて簡単に説明させていただきたいと思います。
また今年は実際に現地に足を運べなかったため、オンライン合宿というイベントを行いました。
では説明させていただきます!
東日本大震災当時の陸前高田市
陸前高田市は2011年3月11日に東日本大震災により、甚大な被害を受けました。
地元の地方東海信報の令和2年10月31日版には、死者1557名、行方不明者202名と記載されていました。
現在でも行方不明者が見つかり、この数字が変わることがあるそうです。
また津波により、陸前高田にあった約7万本の松原がたった1本(奇跡の一本松)を残してすべて流されてしまいました。
引用 istock by Getty Images
詳しく知りたい方はこちら
高田松原を守る会 ~高田松原の再生を目指して~
ほんの数分前まで今まで通りの日常だったはずが、一瞬で何もかもなくなってしまいました。
また無事避難ができた方々も、被害がなかったわけではありませんでした。
大切な人をなくしてしまい、自分も同じようになったほうが良かったと話す人も少なくはありませんでした。
実際に当時の被災者の方々の様子を詳しく知りたい方はこちら 佐々木美代子さん~一瞬にしてなくなってしまった~
では震災からもうすぐ10年経つ現在の陸前高田はどのような状態なのでしょうか。
現在の陸前高田市
陸前高田市のホームページによれば、令和2年10月31日時点での人口は18,702人でした。
ちなみに陸前高田の2010年(震災の前年)の人口が23,300人であったことから、人口は少なくなってしまったことが分かります。
そして人口の減少は今後も続いてしまうと考えられています。
また陸前高田市は公共施設のほとんどが津波で壊されてしまいました。
しかしそのほとんどが現在では新しく建て直されています。
市役所も来年3月に完成する見込みがついたとありました。
ちなみに完成に向けて上棟祭が11月6日に行われたそうです。
一部の地域では道路の工事によって日ごとに通れる道が変わってしまうこともあったそうですが、建物自体の工事は順調に進んだと思われます。
しかし現在は復興以外の部分でもまだ課題が残っていると聞きました。
それは少子高齢化による若者不足、人手不足、担い手不足になります。
先ほどもあったように、とにかく人口の減少が問題となっています。
陸前高田市に限らず、このような地域の過疎化は日本の社会問題であるととらえ、問題意識を持つべきであると考えられます。
コロナ禍の陸前高田市
岩手県はしばらく新型コロナウイルスの感染者を出さなかったです。
しかしだからといって影響がなかったわけではありませんでした。
例えば陸前高田市の民泊仲介業者である「まるごと陸前高田」さんは民泊の受け入れを今年の12月いっぱいまで中止するとのことでした。
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また「道の駅高田松原」は新型コロナウイルスによって喪失したであろう売り上げが1億6000万円もあるとおっしゃっていました。
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私達が今までお世話になった「神田葡萄園」さんや「マルテン水産」さんもかなりの影響があったと話されていました。
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しかしどの団体の方々にも共通していることが一つありました。
それはコロナ禍だからこそ何かできることをしようと考えていらっしゃるところです。
皆さんの中にはコロナ禍だからできなくなってしまったことがたくさんあると思います。
しかしコロナ禍だからこそ新しく始めたこともきっとあるかと思います。
誰もが体験したことのない時代に対し、自ら進んで新しい活動をされているのはすごいと思いました。
私達もその行動力と挑戦し続ける力を見習っていきたいです!
では最後に今回のゼミ合宿にご協力いただきました担当先の方々(代表者)が思う、理想とする復興までは現時点で何割進んだのかについてのアンケートの結果をまとめました。
人によってかなりばらつきがありました。
また建物や街並みに関しては復興が終わりつつあるという意見が多かった一方、人々の心の傷や経済的な面ではまだまだ理想とする復興とは程遠いという意見もありました。
しかし10年ほどたって半分も復興していないと回答している方もいるとは驚きですね。
新型コロナウイルスによって思うように復興が進まない部分もあるかと思いますが、それでも一刻も早く理想とする陸前高田市に戻るといいですね。
そして私たちができることは積極的にやっていきたいと思います!
そのために今後もさまざまな方法で陸前高田市の良さを発信し、一人でも多くの方に魅力を感じていただけたらなと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!
4年三枝、3年泉谷