マイホームの値引き、キャンペーンにはご用心
どうも理屈屋です。
お家作りを進める上で、最終的なお値引きをみなさん期待されていると思います。契約前の100万〜300万の現金値引きや、家具家電のサービス、中にはキャンペーンで抽選で一名様に限り1000万円の破格の値引きキャンペーンなんかもあったりしますよね。その99%が嘘になります。
これは契約前であることがポイントです。契約後の値引きは本当の値引きになってます。そのカラクリを今回はご紹介しましょう。
1.建物価格について
まずみなさんの目の前に提示されているお見積もりの建物価格の構成について知っていただく必要があります。
建物価格は原価(建築の材料費+職人の施工費)で実際にかかった費用に住宅会社側の利益を載せた金額になります。
例えば原価2000万円かかって、利益率が30%の会社ですと2000万円÷(1-0.3)=2857万円(28,571,428端数切り捨て)となります。
つまり住宅会社の利益が857万円となります。
この金額が建築を通して得られる住宅会社の粗利となります。この金額から会社の運営費、従業員のお給料などが引かれていきます。
値引きとなるとこの857万円から住宅会社の取り分を減らしていきましょうと言うことになりますが、みなさんもうお分かりですね?現実的に見て100万円が限界かなと思います。
ちなみに利益率は大手有名ハウスメーカー→全国展開工務店→地域工務店→建売の順で下がります。
2.値引きの実態
大幅な値引きや家具家電のキャンペーンを実施する住宅会社は、実際には最初に提示するお見積もりにあらかじめ上乗せした金額を含めており、値引きする際にはその上乗せ分を引いているだけのケースがほとんどです。
ということは最初のお見積もりが適正価格ではないということです。お客様目線ですと、キャンペーンで特別安くしてもらったという錯覚が生まれます。知らぬが仏かもしれませんね。
3.なぜ値引きという文化があるか
注文住宅は形のない状態で契約をします。間取りも仕様も全て決まった状態で契約ができる住宅会社は少ないと思います。高い買い物ですので、お客様は中々勇気を持って踏み出すことができません。その一歩を後押しするのが値引き、キャンペーンです。人間は損したくない生き物ですので、「〇〇までにご契約を決めていただくと200万円お値引きします」こう言われると、流されてしまうわけです。値引きやキャンペーンは他の会社と比較する時間を与えたくない営業マンであったり、集客に困っている住宅会社が使う手法になります。
4.契約後の値引きとは
契約前の値引きは嘘、契約後の値引きは本当というのも、契約後図面が確定して、詳細のお見積もりを提示後、住宅会社は金額のいじりようが無くなります。契約後の値引きというのは、クレームが発生してお客様に迷惑をかけた時の補償であったり、お引き渡し前の見学会に協力していただくためのサービスであったりを差します。
間取り、仕様、見積もりが決定した後のお値引きは本当の値引きとなります。
5.値引きに振り回されないためには?
ここまで呼んでいただいたお客様に魔法の言葉を授けましょう。「他社さんの提案を同時に受けます。見積もりの提出後のお値引きは受け付けません。提出していただいたプラン、見積もりを比較して住宅会社を決めます」この言葉で、適正価格もしかしたら住宅会社側が全力で頑張ったお見積もりが獲得できます。建物の仕様をきちんと説明受けて、住宅会社がどこにお金を使っているのか、プラン、見積もりを比較も重要です。
今回は住宅業界の闇についてぼやいてしまいました。安く購入することは悪いことではありませんが、その分、建物の仕様や性能がグレードが下がって見積もりを出されたりします。自分たちの思い描く理想のお家作りを適正価格で購入すると、変な問題も発生しにくいかなと思います。住宅会社にとっても、お客様にとっても気持ちの良いお家作りをしていきましょう!!!