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音楽の話 / 夫婦の話【Feb.27.2025】

まえがき

 読者の皆様、こんにちは。南インドの超かっこいい打楽器「カンジーラ」で、その伝統的作法を汲みつつ、独自の音楽性・演奏スタイルを探求している清水陸生(Rikuo Shimizu)と申します。
 ここのところ、鬱状態が本格化しているのですが、頑張って書きます。
 楽しんで頂けたら幸いです。


音楽の話

 Sarah Thawerさんという、インド系カナダ人の素晴らしいドラマーがおられます。有名な方です。アメリカ合衆国はロサンゼルスにおいて毎年行われている「NAMM Show」という、世界最大級の楽器フェアがあるのですが、筆者は数年前に一度、その会場で同氏にお会いしました。その際、記念に一緒に写真を撮って頂きましたが、失くしてしまいました。
 同氏は、自身のオリジンであるインドの音楽ないしリズム・カルチャーをドラマーとして探求されていて、ドラマー・コミュニティにおいて注目され始めた頃には既に、北インド音楽ないしヒンドゥスターニー音楽のエッセンスを、自身の音楽性に取り入れられていましたが、最近では、南インドのガーナやカルナータカ音楽にも接触されているようで、ガタムという南インドの伝統的打楽器を、非常に同氏らしいスタイルでプレイされているヴィデオが、同氏のインスタグラムに投稿されていました。

 筆者が南インドで弟子入りさせて頂いていたグル(師匠)が、巨匠ガタム奏者(Vidwan TH Vikku Vinayakram氏)であったことや、「ドラマーがインドの打楽器をプレイする」というコンテクストなどから、この動画は筆者にとって大変にインスパイアされるもので、即座にそのヴィデオに合わせてカンジーラをプレイしてみることにしました。

 何度か聴いた後、「とりあえず撮ってみよう」と撮ったファースト・テイクです。最後の部分はついて行けませんでしたが、その他の部分におけるフレージングやグルーヴは、我ながら、わりと拾えているし、いけてるかと思います。
 ――カンジーラのサウンドをデヴァイスに内蔵せられたスピーカーで再生すると、低音や繊細にコントロールせられたタッチなどが、ほとんど完全に失われてしまう傾向がありますので、可能であればヘッドフォンなどをご使用いただいて――以上、筆者のカンジーラ演奏動画を御覧いただければ幸いです。

夫婦の話

 冒頭でも申し上げましたように、筆者は現在、鬱状態にあります。癒やしのある運動性を欲しています。文を書くということは、大いに癒やしとなり得ますが、そこで描写するオブジェクトであったり、取り扱う話題が、自分の愛するものであれば、その効果はいっそう期待できるであろうという考えから、今回は妻の話を――完全に筆者自身を癒やすことを目的として――書かせて頂きたいと思います。
 以上、「音楽の話」は、筆者なりの読者愛をもって、一般の方々に自分の音楽的取り組みを発信し、「これに触れて下さった方々の人生が、それ以前より少しでも、おもしろくなったり、豊かになったりして頂ければ」という想いでやらせて頂いておりますが、こちら「夫婦の話」は、完全に筆者自身のためのものです。
 実のところ、そういった極めて個人的な表現物の方が、見る者にとって力強かったり、おもしろかったり、より深い意味を見いだせたりすることがあるものですが⋯⋯どうなるでしょうか。分かりません。お付き合い頂いても、頂かなくても結構です。

妻と筆者。奈良にて。

 意識というものには、スペクトラムがありますが、筆者は子どもの頃から「どうやら自分の意識と、周囲にいる他者のそれとの間には、重大な差異があるようで、自分が事物事象を彼らと同じように経験しているとは到底思えない」という感覚を抱いて生きてきました。筆者が直接に関わりのない表現者の中には、筆者のそれに近いスペクトラムの意識をお持ちなのだろうと感じられる方はおられましたが(もっとも、人には多様性が内在しますから、一致している領域の他に、そうでない領域というのが存在するもので、それは意識のスペクトラムについても言えることですが)、面識をもって関わらせて頂く他者の中には、そうした最も深いところで心を通じ合わせられる方とは出逢ったことがありませんでした。妻と出逢うまでは。

 「恋に落ちる」というレトリックは至極一般的で、そのように恋愛を経験し、しばらくのあいだ変性意識状態が続くという一連が、筆者においては無かった、というわけではありません。しかし、筆者の妻との出逢いについて特筆すべきことはむしろ、人生で初めて「安息の地」を見つけたような、極めて冷静で、非常に深く腑に落ちるような感覚を経験したということだと思います。(妻も筆者も、社会における態度は、極めてインディヴィジュアリスティックですから、傍から見れば、「孤独にゲストが現れた」というようなナラティヴになるかもしれませんし、それは間違いでないでしょう。――もっとも、この考察に妻が同意するかは分かりませんが⋯⋯。)

 疲れてきたので、今回はこの辺りで終わらせて頂きます。鬱状態だと疲れやすいですし、文章が支離滅裂になりやすいと感じます。妻の話を書くことには癒やされましたが。
 ここまで、お付き合い下さった読者の方には感謝いたします。

あとがき

 とにかく、底抜けの優しさを持つ、キュートでセクシーな妻を心から愛しています。彼女が筆者や二人のためにしてくれていること、何よりも彼女の存在そのものに、感謝してもしきれません。筆者は、彼女のおかげで良いヴァージョンでいられます。
 せっかくなので、もう一枚くらい、夫婦写真を載せておきましょうか。

妻と筆者。IKEAのレストランにて。

 それでは、皆様が健康で幸せな日々を送られていますように。

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 カンジーラの演奏やリズム・レッスン / レクリエーション、リズミック・アレンジ等、お仕事のご依頼は、Eメールは rikuoshimizumusic@gmail.com まで、お願い致します。

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Rikuo
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