開発日誌:お嬢様たれ
霧民の皆様、こんにちは
開発日誌ということで、ある程度は決まった情報を少しづつ公開していこうと思います。本日は、プレイヤーキャラが属することのできる企業の一つ「ビーストシャフト社」について紹介します
企業?
次回作では、あなたが登録したキャラは傭兵となって、カスタマイズ可能な人型戦闘兵器「グレムリン」に乗って戦えます。その際、あなたを支援し、雇用する企業を選べます
登録されたプレイヤーキャラは、9つある企業から好きな企業と契約でき、それはいつでも更新・変更できます。ですが、ある程度決まった企業に居座ったほうが戦いの軸が定まって良いでしょう
ビーストシャフト社
レングエン財閥の軍需企業の一つ。騎士や貴族による階級社会の厳しいレングエン財閥の中でも、最も高貴なる者によって運営される企業。民のため剣を取り、戦う者の定めとして兵器を作り、軍を構成する。お嬢様、おぼっちゃまの多い場所である
その社訓は「野生の暴威、淑女の節度」
特許技術
ビーストシャフト社は「エネルギー暴走」という機構を特許として取得し、他の社が使用することに制限を課している
エネルギー暴走は、機体の生み出すエネルギーを利用して各部に過負荷をかけることでスペックを越えた性能を発揮させ、反動として受ける機体各部の故障、損傷を許容する。という技術
これにより、ビーストシャフト社のパーツで作られた機体は凄まじい火力を発揮し、一瞬で敵を殲滅させることが可能となる。代償として機体は損傷するが、敵が全滅しているので問題はない、という思想である
筆頭戦力
ビーストシャフト、いや、9つの企業を合わせても、このグレイス・フィアに比肩するような戦闘能力を持った操縦者は他にはいない
彼女はこの地方で最強の称号を得てはいるが、その祝福は望まれるものではなかった。ビーストシャフト社においても、彼女は「弱い家柄」の娘であり、騎士として戦い始めた時も、疎まれて激戦地へと送られることが多々あった
あらゆる激戦地、あらゆる過酷な戦い全てにおいて、彼女は生還し、勝利を収めるにつれ、その評価は「劣等血統のはぐれもの」から「忌まわしい化け物」へと変わっていった。それでもグレイスは淡々と、胸を張って戦い続けた。そのたびに、任務は過酷さを増していった
その無敗の戦いも、ついに不可能の壁に遮られた。放棄領域撤退戦において、彼女は暴走都市に飲み込まれつつある放棄された要塞で、味方が全員脱出するまで食い止めることを命じられ、それは恐らくグレイスの命をかけても不可能な任務に思えた
グレイスにとって初めての挫折であり、生命の危機だった。彼女は勝利さえすれば、戦って生き残りさえすれば、光が見えると信じていた。信じてはいたが、その未来に横たわる闇から目をそらしていた。その闇が自分を包み込むとき、彼女は初めて戦いを放棄した――かに思えた
放棄領域撤退戦、17時48分
拠点で一人、銃を下ろしたグレイスの元に、二人の味方が何故か駆け付ける
「ビーストシャフトのグレイス・フィアだな」
「あなたたちは……全員撤退したはずでは?」
「俺はウルヴスフレームのギル・クィル。こっちはゴライアスギアのルビィ・Rだ。全員撤退してないからここにいるのさ」
「何を馬鹿なことを。わたくしのことは結構ですわ。さっさと……」
「最強の騎士、グレイス・フィアを見殺しにすることはできない」
「君はね、俺たちのようなはぐれものにとっての光なのさ」
「光が潰える時を見過ごして、黙って逃げることはできない」
「そう、今度は俺たちが君の光となる番だ」
「かっこいいこと言って……よろしいですわ。撤退戦、はじめましょうか」
グレイス・フィアの初めての敗走、そして初めての共闘
その戦果は拠点の喪失と……全員の生還
どんな勝利よりも、グレイスの心に輝く光となっている