ファルベインの森の歩き方
よく来たな。ようこそ、吸血鬼の滅びゆく世界、吸血鬼の再興する世界、ヴァルドランへ
目覚めたばかりのようだな、まずはこのヴァーミン軟膏でも舐めて落ち着いてくれ。私か? 私は盗賊団の精鋭のphoebe
ここはファルベインの森、という所だ。西でも、東でも。好きな方から入るといい。ここには危険なゴーレムや人食い草、巨大アンデッドなどがうろついている……が、他の地域に比べたら安全で静かな場所だ
ここで君が何をするのか。吸血鬼である君にとって、吸血鬼の城というものは重要な場所だ。城を建てられる場所は決まっている。私は領地と呼んでいる、空白地帯だ
すでに滅びた城の跡、壊せる石壁の残骸がある場所が分かりやすい。ファルベインの森は安らかな場所だ。最初の城を建てるにはちょうどいい場所だ。他の場所など、慣れてからで全く構わない
城を建てるのは楽しい。何度建てても心が躍る。いずれ、君の城に招かれてブラッドメルローを飲み明かす日を楽しみにしよう。ただの城を建てるのではない。吸血鬼の再興の象徴となる、偉大な城が建つのだからな
しかし、最初の一歩は泥臭いものだ。石を砕き、木を切り、砥石を奪い……吸血鬼らしからぬ、みじめな暮らしかもしれない
君に夢はあるか? このヴァルドランの最強となるにふさわしい夢は
夢の最初は、必ずこのファルベインの森から始まる。誰もがファルベインの森から旅立ち、そしてどこまでも駆け抜けていく。ダンレイ、グルームロット、呪われた森、聖なる山脈、シルバーライト、そして……
その始まりは、誰もがこのファルベインの森から始まるのだ
夢を見よう。君と見る夢だ。どんな夢も、最初は些細で、何気ない、ほんの少しのワクワクする想像の欠片だ
君の夢はファルベインの森を旅立ち、どこまでも狼となって駆けていく
君の夢の城を思い描け。そして、準備ができたら、城を建てるといい
ようこそ、ヴァルドランへ。ファルベインの森へ!