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かつて霧ゲを破壊した力とその実装意図

やめるんだ! そのような破壊行為を……しかし、実装には必ず意図があります。どういったフンワリした気持ちでこれらの”””力”””が実装されたのか、その結果どうなったのかを書き記していこうと思います

初期の霧戦争

これは比較的バランスが安定していたように思えますが、記憶が風化しているだけかもしれません。大きく歯車が狂いだすのは、次の世界、「てぃーこん」からでした

てぃーこんを破壊した付加

というのも、霧の3期までは、付加と言ってもステータスを微増するだけで特に壊す要素はなかったのです。ここで「てぃーこん」というゲームに進化したことで、付加に付加価値を求めるために、付加に特殊な、オンリーワンな挙動を追加しました

これは刺激的な反面、用法容量を破れば、すなわちゲームを破壊する麻薬めいたものでした。個人的に印象に残っている劇物から代表的なものをピックアップします

大量生産

そのまえに、てぃーこんのシステムについて軽く触れておきます。てぃーこんは行動するたびに溜まっていくポイントを競い合うゲームで、つまり、長く戦い、より多く行動することが求められるゲームです

そして、行動するたびに追加でポイントを得る、「工場系」と個人的に呼んでいるユニット(装備品のようなもの)がありました

工場系は書いてあることが強いのでかなり性能が低く、通常の方法ではあまり使い物になりません。そういうわけで、工場系のユニットをバフする付加が追加されました。それが、大量生産です

これは装備するだけで、工場系のポイント生産能力を強化します。どのくらい強化するかというと、この付加をフルスタックで運用すると最終的にポイント生産能力を数百パーセント強化します

よぎる過労死の文字

すさまじい生産能力により、他の戦術が霞むほどでした。バフにはリスクを用意しよう、という教訓があります

極値防御

てぃーこんには防御値が5つあり、これをうまく敵に対応させる必要がある反面、毎回考えるのが面倒というデメリットもありました。この辺がよく分からない人のために防御を考えなくていい要素を追加します

それが、極値防御です。どういう効果かというと、一番高い防御値から何割かを全ての防御値に再配布するというものでした。これはめちゃくちゃ強く、防御値1点上げすればすべてが解決します

全てが解決するので、防御値ギミックが意味を持たなくなるほどでした。やっちゃったね

普通こういうのは個別の属性耐性を付加で用意して、属性に特化してテクニカルに戦いたいひとは属性耐性装備してね、とするのがベターで、抜け道を特別に用意しても選ばない人は選ばないし、選ぶ人は全てを破壊するために選ぶということでした

霧4期を破壊した機体状況

てぃーこんの反省から、再び付加の能力は大人しくなります。変わって世界を破壊したのは、機体状況というギミックでした。これはパーツ(装備品)の組み合わせで自動的に発揮される特殊な効果です。実質的にてぃーこんの付加を自分で選べられるという画期的なものでした

バックスタブ

霧4期が格闘偏重だった要因となる最強ダメージバフです。これは機動力(素早さ)や格闘補正が高いほど、直撃(クリティカル)が出やすいというもので、格闘攻撃にしか発動しません

これは実装前に不人気だったパーツ、「腕部」を活躍させるために追加しました。格闘ならば、大ダメージだろうと

ただ、格闘を使う機体はめちゃくちゃ機動力が高いので、参入障壁が格闘補正だけで、格闘補正も容易く上げられるので、恩恵だけを受けられる形となり、結果めちゃくちゃ世界を滅ぼしました

やはり、バフには相応のリスクを用意しようという話になりますね

濃霧領域

バックスタブで格闘が強くなりすぎたので、カウンター要素として、格闘の威力を弱化させるバリアを作ります。それが濃霧領域です

これは格闘のダメージを特に大きくカットしますが、かなり弱化できるので、逆に各種防御値の意味も薄くしてしまいました。むずかしいね

四城半を破壊した魔法

変わって四城半というゲームに移り、機体状況が面白いと分かり、それを拡張したギミックである「魔法」が追加されました。ここでもやはり、ちょっとヤバいかな……という魔法もありました

透心眼術・幻輪唱術

これはターン開始時に加速するのが主な効果ですが、この魔法を使うためには警戒値(素早さのようなステータス)を下げなくてはいけません。これがかなり強いのです

どういうことかというと、ユニット(装備品)のステータスは低いものと高いものでバランスが取れており、警戒値が低い分他のステータスがめちゃくちゃ強いのです

強い代わりに遅い、というステータスになっています

これで加速すると、強い代わりに速い、というめちゃくちゃな強キャラが誕生してしまうのです

リスクが重すぎるので解決しちゃお、と気安くヨイショしたのが運の尽きでした

まとめ

いかがでしたか? 重要なのは突出した壊れではありません。リスクやコストの扱い方なのです。強いのはいいけど、それのリスクが分不相応に低かったり、釣り合っていたリスクを不用意に埋めてしまうと、ゲームが壊れるということですね

私はこの教訓から新しいゲーム「グレムリンズ・ギフト」を製作し、ブレーキの壊れた暴走機関車を崖からすっ飛ばして飛距離を競って遊んでいます

たのしいよ!


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