すべったらどうする?
タイヤのグリップは、接地面積と加重に関係します。
コーナリング中の接地面積は、速度を上げると遠心力が大きくなりタイヤがひしゃげるので増えます。ブレーキを掛けている場合も減速Gのため設置面積は増えます。
タイヤに単位面積当たり適度な加重を加えるとグリップが上がり限界を超えると滑り出します。
加重が少ない場合もグリップは上がりません。
たとえば消しゴムを掛ける時、押さえつける力を少なくすると軽い力で動かす(すべる)ことを体験したことがあると思います。
この場合は加重を加える必要があります。
すべった時の対処法は、タイヤのグリップをなぜ失ったかを考えなければなりません。
タイヤに加わる荷重を考えると、少なくてすべる場合と、多すぎてすべる場合があります。
コーナリングの入り口から出口を考えて見ましょう。
進入の時、直立状態でブレーキングした時フロントに荷重がかかりリヤが浮き加減になりますのでリヤタイヤは簡単にすべります。
この場合はリヤブレーキを放せばいいでしょう。
フロントが加重オーバーですべった場合はブレーキをいったん緩めて握りなおします。
ABSはその操作を装置が勝手に行ってくれますね。
コーナリング中にすべるのは、
ブレーキやアクセルの急な操作をした時
水やオイルなど路面のミューが低くなる原因がある時
路面の凹凸によりサスペンションの急激な伸縮があった時
などいろいろあると思いますが、
路面側に問題のある時はその部分を回避することが一番です。
操作のほうに問題のあるときは、
対処は基本時にバイクを起こす事になります。
ここでGの変化を感じ取る能力が生きてくるのです。
すべる量が5センチと50センチでは修正するのに大変な違いが生まれます。
大きく滑った後に対応するには、より大きく修正しないといけませんから
間に合わなくなり転倒してしまう危険が増えます。