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「投資でお金を儲けるのは"ずるい"のか」金融所得課税強化に対して思うこと

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金融所得課税強化の向こう側にある本質的な問い

「金融所得課税の強化を検討している」

最近、投資界隈ではこのニュースが話題ですね。

しかも、衆院選で人気となっていた、国民民主党の玉木氏の発言だったので

寝耳に水だった、という方も多いのではないでしょうか。


「投資でお金を儲けるのはずるい」
「働くより投資が儲かる構造は是正すべき」


SNSでは、そんな声も聞こえてきます。

確かに、税率の引き上げは私たちの手元に残る収益を減少させます。

「そもそも投資することが間違ってる」
「新NISAを促すのは政府の" 陰謀 "だった」
「持つ者から持たざる者へ渡すのが平等」

と言い始める人も出てきました。

今回の件に限らず、そのような声を持つ人は一定数いらっしゃるようですが…

でも、一度立ち止まって考えてみましょう。

本当に投資でお金を儲けるのは" ずるい選択 "なのでしょうか?

ここで、故・山崎元氏の言葉を引用したいと思います。

「資本主義経済はリスクを取りたくない人間から、リスクを取ってもいい人間が利益を吸い上げるようにできている」

経済評論家の父から息子への手紙:お金と人生と幸せについて

私はこの言葉がすごくしっくりきています。

今回の話で考えるべきことは、「投資を続けるか否か」という二択ではありません。

むしろ、この機会に考えるべきことは、変化する経済環境の中で、いかにして" より洗練された投資家 "になっていくかということです。

この記事では、山崎氏のこの言葉から、もう少し今回のニュースに対して思うことを書いていきます。

リスクを取る投資家への「対価」

色々な意見があると思いますが、まず、私のスタンスを整理しておきます。

株式投資は「働かずに儲けようとすること」ではありません。

「生産」には「労働」とともに「資本」が必要であり、株式投資は自分のお金を資本として提供して「働かせる」ことです。

そして、この際に私たちは重要な" リスク "を負担しているのです。

このリスクを取ることへの見返りが「リスクプレミアム」です。

もしかすると、耳慣れない言葉かもしれませんね。

ですが、投資をするなら、必ず覚えておきたい話です。

「リスクプレミアム」は、安全な預金や、国債の金利に上乗せされる報酬のようなものです。

つまり、株式投資の本質は、企業活動という「不確実性」に対してリスクを取ることへの報酬なのです。

(詳しい方に怒られそうですが、見過ごしてください)

なぜこのような、上乗せ報酬が存在するのでしょうか?

それは、多くの人がリスクを取りたがらないからです。

リスクを避けたい人が多ければ多いほど、リスクを取る人への報酬は高くなります。

つまり私たちが株や投資信託を買うことは、リスクのコレクションを買っている、とも言えるのです。

リスクプレミアムの存在は、「リスクを取ってもいい人間」が「リスクを取りたくない人間」から利益を得られる仕組みの具体的な表れとも言えます。

そして、この構造を理解し、活用できる投資家になることこそが、増税時代を生き抜くための本質的な戦略なのです。

「労働者タイプA」から「労働者タイプB」への転換

実はこの話は、キャリアにも通じるところがあります。

山崎氏は、書籍のなかで、働く人を2つのタイプに分けています。

「労働者タイプA」は、リスクを取らず、安定した給与だけを求める人々です。

「労働者タイプA」の特徴は

他人と取替可能な同質的な人材である
会社が用意した働き方だけで満足する
雇用不安や賃金減少のリスクを極端に嫌う

一方、「労働者タイプB」は適度なリスクを取り、より大きな見返りを得ようとする人々です。

「労働者タイプB」は

独自の専門性を持っている
株式報酬などの変動的な報酬も受け入れる
適度なリスクを取って、より大きな報酬を求める

何となく、労働者タイプBでありたいですよね。

なぜそう思うのでしょうか。

重要なのは、「タイプA」は一見安全に見えて、実は最も危険な立場かもしれないということです。

なぜなら、これだけ不確実性の高い世の中で、安定しようとしがみつくほど、逆に安定性を失うからです。

例えば、AI時代の到来とともに、代替可能な仕事は次々と失われていく可能性が高いですよね。

資産形成の本質は「リスクテイクの姿勢」にある

では、具体的に私たちは何をすべきでしょうか?

山崎氏は書籍のなかで、「失敗しても致命的でない程度のリスクを積極的に取って、リスクの対価も受け取る」ことをすすめています。

これは投資においても、キャリアにおいても同じです。重要な点をまとめると、以下の3つです。

1.株式の力を借りること

  • 給与だけでなく、ストックオプションなどの株式報酬も検討する

  • 長期の資産形成として株式投資を位置づける

2.適度なリスクを取ること

  • 全ての貯金を投資に回すのではなく、生活に必要な額は確保する

  • その上で、余裕資金で適度なリスクを取る

3.他者との差別化を狙うこと

  • 専門性を高め、簡単には代替できない人材を目指す

  • 投資においても、じっくりと企業研究を行う

投資を始めている方は1と2だけ、副業をがんばっている方は3だけしていれば良い、という話ではありません。

1人の個人が、1から3まで全てこなす必要がある時代なのです。

チャンスは依然として株式投資にある

増税は確かに投資環境の変化です。

私も増税は歓迎ではありません。

でも、それは投資をやめる理由にはなりません。

むしろ、より賢明な投資家になるためのきっかけとして捉えるべきでしょう。

逆説的ですが、もし増税となれば、真摯に投資と向き合う人にとってはチャンスとなる可能性があります。

  • 短期的、投機的な取引をするモチベーションが下がる

  • 長期投資の重要性が再認識される

私たちは"ずるい"と言われたまま、黙ってた方が賢い

山崎氏が息子に投げかけた「どのくらい『悪い奴』になって世渡りするのだろうか」という問いは、私たち一人一人への問いかけでもあります。

そう考えると、タイトルの、「投資でお金を儲けるのは"ずるい"のか」という問いに対しては、YESが答えかもしれませんね。

ずるいと言われるくらいに、この重要性が伝わっていないし、気づいた人から報酬を受け取れるということです。

あまり反対派と議論していると、私たちの報酬が減ってしまうので

「そうだよねぇずるいよね〜」とか言って、黙って投資しておいた方が良いのかもしれません。

自分のことだけ考えれば、という冗談ですが、半分本気です。

もし投資反対派とバトルしている方がいれば、報酬が下がっちゃうので、今すぐやめましょう。

リスクを取らないことが最大のリスクである時代に、私たちはどのように資産を形成していくのか。

その答えは、増税後も変わらず、適度なリスクテイクと継続的な投資にあると思います。

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それでは、また次回お会いしましょう!


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