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イスラエル・パレスチナ:レバントギリシャリクガメのふるさと【リクガメのふるさと道の駅】
ここ最近、連日ニュースで流れる「イスラエル」「パレスチナ」「ガザ」という言葉。
その地域をふるさとにしているリクガメがいるのをご存じでしょうか?
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イスラエル・パレスチナをふるさとにもつリクガメのひとつが「レバントギリシャリクガメ」です。
今回は、「レバントギリシャリクガメ」の紹介に加えて、
リクガメのごはん屋さんの広報こむぎ(おいしいごはん食べるの大好き人間)が、イスラエル・パレスチナで食べたおすすめごはん2選をご紹介します!
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「レバントギリシャリクガメ」とは?
「ギリシャリクガメ」と聞いて、
「ヨーロッパのギリシャに住んでいるリクガメなのかな?」と思うかもしれません。
「ギリシャリクガメ」の名前は、国の「ギリシャ」ではなく、甲羅模様がギリシャ織に似ていることからつけられたそうです。
ギリシャリクガメ とは、北アフリカ~中東地域に生息するリクガメ科チチュウカイリクガメ属のリクガメで、たくさんの亜種がいます。
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「レバントギリシャリクガメ」は、その中でもイスラエルやレバノン西部に分布している亜種と言われています。
「レバント(Levant)」は、イスラエル・パレスチナやシリア、レバノン、ヨルダンを含む地域のことを指しています。
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「レバントギリシャリクガメ」のふるさと、イスラエル・パレスチナとは?
さて、イスラエル・パレスチナ、そもそもどこにある…?という方も多いかもしれません。
イスラエルは、中東地域に位置する、国土は日本の四国の大きさの国です。
パレスチナは、地図のオレンジ色部分で、東をヨルダンに接する「ヨルダン川西岸地区」と、
西を地中海、南をエジプトに接する「ガザ地区」に分かれています。
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https://ccp-ngo.jp/palestine/
イスラエル・パレスチナおすすめごはんその1:中東のソウルフードたち「フムス・ファラフェル」
イスラエル・パレスチナって何をごはんとして食べてるんだろう…と、私は最初、全くイメージがありませんでした。
私が街を歩く中で多いと感じたのは、中東のソウルフードとも言われる「フムス」や「ファラフェル」という料理が食べられるお店です。
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フムスは、ひよこ豆、タヒニ(白ごまをペースト状にした調味料)や塩、レモン汁、ニンニク、オリーブオイルなどを合わせてペースト状にしたものです(写真一番手前のお皿)。
ファラフェルとは、簡単に言うと豆のコロッケです。
ひよこ豆やそら豆を潰して、スパイスやハーブなどで味付けしたものを油で揚げているそうです(写真右側の茶色いまんまる)。
これらをまんなかのピタパンで挟んで、サンドイッチのようにして食べました。
ピタパンはずっしりしていてがさもあり、食べ応えがあります。
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一瞬ヨーロッパを歩いているように感じる街並みで、路面電車も走っている。
イスラエル・パレスチナおすすめごはんその2:マクルーバ
マクルーバとは、アラビア語で「ひっくり返す」という意味がある中東の料理です。
炊き込んだご飯を大きなお皿の上に一気にひっくり返して完成させます。
この動画は、パレスチナのベツレヘムという街でマクルーバを食べたときの様子です。
私は、このマクルーバがこれまで訪れた中東ごはんの中で一番大好きでした!
味付けも濃かったり辛すぎたりすることもなく、とても食べやすい味で、
何度もおかわりをしてしまったほどでした。
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みんなで「わあーっ!」「すごーい!」と楽しくマクルーバを食べた数キロ先には、こういった分離壁が立ち並んでいます。
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この分離壁は、パレスチナ人がイスラエルを自由に行き来できないようにする目的で、イスラエルが一方的に建設を進めてきました。
イスラエルは、パレスチナのテロリストが起こす自爆テロから自国民を守るという名目で築いており、彼らは「セキュリティ・ウォール(フェンス)」と呼んでいます。
しかし、自分の土地が分離壁の向こう側になってしまったパレスチナ人は自分の土地に入ることができず、実質的にイスラエル側に奪われてしまった状態になっています。
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分離壁には様々なメッセージがたくさん書かれていますが、
「壁(WALL)でなく、フムス(HUMMUS)をつくろう」と書かれている場所もありました。
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イスラエル・パレスチナにまつわるおすすめの本
「天井のない監獄」
パレスチナ・ガザ地区についてよく使われる表現のひとつです。
ガザ地区では16年間イスラエル政府による封鎖で人や物の出入りが厳しく制限されていることから、「天井のない監獄」と言われています。
ガザ地区は、種子島とほぼ同じ大きさで、東京23区の面積の6割ほどですが、その中に名古屋市と同じくらいの人口(約220万人)が、
周囲をコンクリートの「分離壁」で囲われた、容易に壁外へ出ることのできない場所に住んでいます。
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おすすめする本のひとつは、
パレスチナ難民支援を行っている国連機関の保健分野のトップとして10年以上働いてきた清田明宏さんが書いた本です。
清田さんは、現場の状況を見聞きするために、自分で管轄の全部の保健所やクリニックを回る現場主義で、難民の方々の健康を改善されてきました。
こう書くと、遠い世界の遠い存在のように感じますが、
難民の健康に関心のあった私に現地で働くきっかけをくださった方で、
現地でお会いした際も、物腰穏やかで、時にユーモアを交えてフランクに話す姿も多くありました。
こちらの本の売り上げの全額は、清田さんがご尽力されている国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に寄付されるとのことです。
もう一つは、最近、帯に書かれていることばに惹かれて読んだ本です。
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イスラエルの中の多様性、そこに生きる人たちの生活がスタイリッシュなマンガで描かれています(なので読みやすい!)。
どうしてもニュースで流れてくるのは、暴力による事件や出来事ですが、
あたりまえですが「イスラエル」の中にも様々な人がいること、その中の「〇〇さん」がどんな日々や考え、気持ちを感じたのかについて、
触れることができました。
パレスチナ問題について、もっと知りたい!という方へ
これまでの歴史的な流れや現状が、会話形式でかなりわかりやすく説明されています。
イスラエルにおける新型コロナウイルスのワクチンのスピード感についてなど、なんとなくニュースで聞いたことあるかな…?という事例や単語が、
線と線で結ばれるような感覚で整理できたので、おすすめです。
ここ最近、特にパレスチナ問題に関する多くの悲劇がニュースで取り上げられる中で、ごはんのことを書くなんて…と思ったりもしたのですが、
シリア出身の友人が話した「昔はシリアもうつくしい国だったんだよ」のことばが忘れられず、
パレスチナで食べたおいしかったごはんメインの内容になりました。
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私は当時シリアについて、「紛争」「なんとなく危なそうな国」というイメージしかなかったのですが、
シリアには「世界で最も美しい廃墟の一つ」と言われる世界遺産のパルミラ遺跡のような遺跡がたくさんあること、
そこから、「昔はシリアもうつくしい国だったんだよ」とぽつりと言ったことをよく覚えています。
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多くの苦難ある現状は変わらないとしても、
決して悲しいイメージだけでなく、
美味しいごはんやうつくしい風景など、素敵な一面もあることを印象として持ってほしい、
その中で今も日々を生きている人やかつてのリクガメたちのふるさとを知ろうとすること、忘れないことは、
ひとつ遠い空の下で過ごす自分にもできることかなと、個人的には考えています。
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日本からは少し遠い国ですが、少しでも皆さまがイスラエル・パレスチナについて知ったり想いを馳せたりする瞬間がありますよう。
そして何より、暴力による争いがなくなり、現地の方々や生き物すべてが恐怖を感じることがこれ以上ありませんよう。
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ということで、
今日はイスラエル・パレスチナ×レバントギリシャリクガメの紹介でした。
また次の国でお会いしましょう!
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リクガメのごはん屋さん
今回のモデルさん:俊さん宅の小判さん
屋内飼育・屋外飼育や食事面など、色々工夫されながら
様々なリクガメを飼育されています。
ギリシャリクガメの小判は
— 俊🐢🐥🐈 (@87yana78dsl) June 29, 2021
ユニークグリーンさんで購入したローゼル、つるなしクレソン、コモンマロー何大好きです😊🐢✨#ギリシャリクガメ#ユニークグリーン#爬虫類#レバントギリシャリクガメ pic.twitter.com/o0PG9zllLO
参考文献
パレスチナ子どものキャンペーン「パレスチナ問題とは」
https://ccp-ngo.jp/palestine/
外務省「パレスチナ」https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/plo/index.html
アーユス仏教国際協力ネットワーク「イスラエルとパレスチナの分断を加速させる分離壁と入植地」https://ngo-ayus.jp/column/middle_east/2015/03/2015palestine5/
NHK「パレスチナ問題ってなに? 1からわかる!イスラエルとパレスチナ(1)」https://www3.nhk.or.jp/news/special/news_seminar/jiji/jiji97/
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