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「おじさんの詰め合わせ」に思うこと

今日は暑さが戻ってきました。ちょっと外に出るだけで日射に負けそうになります。雨も降るとの予報が出たものの、時間がどんどん繰り下がって結局日が落ちるまで降りませんでした。庭の水撒きをやめていたので、ちょっと残念です。

さて、……。

自民党総裁選ポスターを見たトラウデン直美氏がテレビ番組中で「おじさんの詰め合わせ」と発言、これが物議を醸している。

ちなみに、自民党総裁選ポスターについては、以下の自民党のサイトを参照されたい。

https://www.jimin.jp/news/information/208885.html

正直なところ、この発言が物議を醸す程の内容だとは思わない。写っている人は皆確かにおじさんで、それが一枚のポスターにギュッとまとめられているのだから、詰め合わせのようだと言われたら反論も難しい。ハラスメントって何ハラだろうか。

ただ、1人1人違った個性を持つ人間、それもほとんどは一時とはいえ国家を支えた首相である。然るに、その重みを何ら顧慮せず雑に詰め合わせとまとめるレッテルを貼ったセンスには、敬意が感じられない。

私は写っている大半の人を知っているので懐かしいと思ったし、皆さんがいろいろなポーズや表情で掲載されているのも、見応えがあって楽しいと好意的に受け止めた。「ああ、いたいた! こんな方だった、こんな表情もするんだ」という感じ。

まだ若いトラウデン直美氏は、このような感想や感情を抱くことはないだろう。でも、戦後史の随所で登場する歴代の自民党総裁であり、コメンテーターでありながら彼らの事績やポーズに何ら関心を持たなかったのだろうか。

もし全員の証明写真がズラッと並んでいるだけなら、まさに詰め合わせ以外の何物でもない。でも、このポスターはそうではないのだから、見るべき点は他にもあったと思っている。

トラウデン直美氏はうまいことを言ったつもりだったのだろうけれど、スベるどころか世間の少なくない人の勘に触ってしまった。

とはいえ、特段攻撃的な言葉、差別的な言葉を使ったわけでもないし、詰め合わせならそれぞれに異なる個性があることを表現しているとも取れる。そう考えると、逆に怒っている方の怒りのツボを知りたい気がする。

もちろん、人をもの扱いするなというのであればその通り。ただそれが目くじら立てる程のものかと問われたら、それは違うと私は思う。

「多くの総裁が長い歴史を紡いできているんですね。だからこそ過去の先輩達の遺産にぶら下がるのではなく、積み増していける人が次の総裁になるべきだと思います」

誰も求めないけれど、もし私があのポスターを見て何か言えと求められたらこう言うだろう。

お読み頂き、ありがとうございました。

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