職場でのちょっとした確認が難しくなり、地味にストレスに
これまでも、密を避ける+テレワークの要請により広まったテレビ会議について何回か書いてきた。
テレビ会議は、その機能や目的とは裏腹に周囲に確認できる人がいないと辛い場合が多々ある。会議に呼ばれた側はまだ気が楽だけど、司会やプレゼンターとなる者が1人自宅から出席となると、精神的なプレッシャーが大きい。
それは、音が聞こえているか? 共有している画面が参加者のPCモニターに表示されているか? 話す速度はこれくらいでよいか? 等の不安を打ち消す材料が皆無なためだ。
確かめる術もなく割切って始めても、2~3分くらい経って「音が入っていません!」「画面が固まって進まないんですけど~」といった反応がチャットで送られてくることが、たまにではあるが現実に起こる。
もっともそれは、司会やプレゼンターのミスである場合は少なく、言われた側ができる対応は少ない。大抵は通信回線の不具合・渋滞によるため、現実としてどうしようもないケースがほとんどである。
ただ、その確信を1人で持つのは難しい。状況確認のためには、テレビ会議でありながらも同室の近傍にPC画面や音の状況を確認できる人がもう1人は欲しくなる。それにより、問題の切り分けができるからだ。
例えば、同室の人間のPCから音が出ている、また画面に資料の共有もなされているならば、発生した不具合が司会やプレゼンター側のせいではないことが分かる。その点で、不具合による非難を浴びる危険性は減る。
もっとも、この手のちょっとした確認をしたくなる状況は、何もテレビ会議に限らない。例えば知らないビジネスワードの意味をちょっと聞く等、近くに確認できる人がいるのは心強いことでもある。
ただ、今の出社抑制・テレワークでは職場の全員が一堂に会する機会も失われ、その分不安を解消しにくくなった。つまり、ますます業務遂行のストレスが増えるようになっている。
周囲に人がいない状態での業務遂行が増えて、改めて出社時には当たり前にあったちょっとした手助けのありがたみを感じている。