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敢えてももひきを語る
今日も東京は晴れ。どうやらひと月晴れ続けるようです。不安はありますが、如何とも為し難いです。
さて、……。
今日は仕事納め。その日に書くことかと若干の疑念があるものの、書いてみる。
いきなりだけど、ももひきってご存知だろうか。私はモノ自体は知っていたけど、漢字だと「股引き」と書くことを還暦近くになって初めて知った。
冬の寒さが厳しくなると、おもむろにこれを取り出して着用している。
そもそも自分が小学生の頃には、半ズボンがデフォ。ももひきを履く父が異世界の人のように見えた。
その後、中学校では制服となりスラックスを履くようになった。でも、若者視点から見るとももひきはやはりオジさんっぽいように感じられ、自分が着ることは絶対にないなと思っていた。
でも、今はもうオジさんだからいいかと開き直っている。年を取ると自分に言い訳ができる。
ももひきには、メリットが2つある。1つは言うまでもないが温かいこと。もう1つは、ズボンが汚れにくくなること。
皆さんがスーツのスラックスをどのくらいの頻度でクリーニングに出しているのかは不知だけど、毎週という人はいないはず。
私はシーズン途中で1回、シーズン終わりに1回くらい。
よくよく考えれば、替えのもう1組があるとはいえ、毎日長時間着用しているスラックスが、土日にしか着ない私服の長ズボンよりも洗濯頻度が短くてよいのかという疑問が浮かぶ。
ももひきを履くと、ズボンに肌が触れない。汗もかかないので基本的にはきれいなままである。このような効用もある。
一方で、デメリットも2つある。1つは朝の忙しい時に履くことになるが、確実に時間を要すること。単に履くだけなら数秒なのだけど、身体にフィットさせる時間、靴下との継ぎ目を調整する時間がどうしても必要になる。
そしてもう1つは、小用の時の手間が増えること。男性にしかお分かり頂けないことだと思うけど、スラックスのジッパー、ももひきの前立て、パンツの前立てと3つの関門を開放しなければ「本題」に入れない。
「1つ増えただけでしょ?」というツッコミは一面では正しい。でも、前立て2つは連動しておらず大抵位置がズレている。パンツの前立ての場所を探すのに意外と苦戦することが多い。
このことは切羽詰まった時に、甚大な精神的な負担となる。身体がいつも通りに開放に向かって作動し始めようとするのを強い意志で押さえつけねばならないからだ。
幸い、これまで失敗していないのは、日頃の行いのよさもあるけど、たまたまの割合の方が多分大きい。
たかがももひきであるが、それにもさまざまなドラマが隠れていることをお伝えしたいと思った次第。
お読み頂き、ありがとうございました。
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