退屈な日常と彼女と彼
何の気なしに見上げた空は、眩いばかりの夏空で、太陽の輝きに文字通り目眩を覚えた。
パート帰りの昼下がり。
彼女、原田瑞季は流れる汗を拭いながら自転車で家路を急ぐ。
帰ってからやることは沢山ある。
子供は夏休み。
無論、自分のことなどで時間を使う余裕等ない。
毎日が手一杯だ。
そんな瑞季にも密かな思いはある。
そう、パートナー以上に大切に思う人。
きっと、手は届かないけど、逢えないけど、ずっとずっと思ってる。
今はインターネット繋げてなくて、Skypeなどで会話する事はないけど…。
彼とのメールのやりとりだけでも瑞季には幸せだった。
退屈で、でも、何かと時間に追われる日々でも、彼からのメールで疲れが癒されるのだ。
゛逢えないからいいのかもしれない。゛
瑞季は思う。
゛今の自分の姿を見られないだけでも幻滅の対称にはならないから。゛
瑞季は彼とのメールのやりとりがなくなる事を恐れている。
彼には今の自分の姿を見せたくないのはそれがあるから。
彼は大丈夫だよって言ってくれているが、本当はわからない。
突然メールが来なくなるかもしれない。
それが恐いから写メは送らないでいた。
ボーッとなる頭で家につく。
自転車から降りると汗が流れ出す。
゛はぁ、今から家の片付けと洗濯だ。落ち着いたら彼にメールしよう。゛
瑞季は重たい体を引きずるように家の中へと入った。
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続く?かはわかりません(苦笑)