pixivであげてたとある乙女ゲームの妄想駄文
『ねぇ、もしも二人が』3
原田さんにご飯をご馳走になりお腹いっぱいで店をでた。
「原田さん、ご馳走様でした。ありがとうございます。」
原田さんはにこりと笑って言う。
「ああ、お前はほんとに良い子だな。ちゃんと礼が言える。新八のヤツにも爪の垢煎じてのましてやりてぇくらいだ。」
「え、永倉さんにですか?」
「あの野郎、数えきれねぇほど飯奢ってやってるってのに礼の一ついった試がねぇ。だからよ、千鶴の爪の垢でも煎じてのましてやりゃぁ、少しは人としての礼儀くらい守れるじゃねぇかと思ってな。」
そう言うと原田さんはクククっと喉の奥で笑う。
きっとお礼を言う永倉さんでも想像したのだろう。
私もつられて笑う。
「千鶴も想像したのか、しおらしくなってる新八。」
笑いを押し殺しながら私に尋ねる。
「はい、してしまいました。でも、原田さんと永倉さんの間だからこそ言わなくてもわかる事もあるのでしょ?」
「ん?ああ、まぁな。」
「羨ましいです。そういう仲間がいるって。」
「千鶴、お前も俺達の仲間だと思ってるぜ。今はみんな、そう思ってるはずだ。だから、そんな寂しそうな顔すんな。」
そう言ってまた、頭を撫でる。さっきとは違う少し力が入ってがしがしと。
それはまるで、元気だせよって言われてるみたいだった。
「はい!ありがとうございます。」
私が返事をすると原田さんはまたにこりと笑う。
その優しい笑顔と瞳に何故か心が和らいでいく。
「千鶴?」
ぼ~っと原田さんの顔を見ていた私は不意に名前を呼ばれ慌てる。
「あ、はっ、はい。」
「どうしたぁ?俺の顔に何かついてたか?」
「いっ、いえ。あのっ、原田さん。」
「ん?なんだ?」
「あの、今からどうしましょう?」
「あぁ、どうするかな・・。何も計画たててなかったな。」
困り顔で笑う。
「千鶴は何処に行きたい?何をしてみてぇ?」
「私は、京の町中を歩きたいです。ふっ普通に。あと・・桜・・桜が見たいです。」
「桜かぁ・・ん、わかったぜ。んじゃ、まずは町中でもあるこうか。ほらっ、手かせよ。」
「えっ、手ですか?」
「いいから、なっ。」
そう言うと原田さんは私の手を取り歩き始めた。
大きくて豆だらけの手だけど優しい温かい手で私の手を包み込む。
続く・・・・
駄文は~続くよ~♪ど~こまでも~♪・・・( ´艸`)