『お嬢様の空言」
貴方は気がついているの?
私が貴女の気持ちに気がついていることを。
そして、貴方の視線の中にある熱に気がついていることを。
抱いてはいけない想いに苦しんでいる翳りに私がドキリとしていることを。
抱いてはいけない想い…。
私も同じ。
けれど、貴方についてはいけない。
分かっているの。
貴方を苦しめる事になる事を。
優雅な生活を捨てさる事もできない。
覚悟も何もない私には、貴方を想う事は許されない。
だから、他の誰かのものになるかもしれない運命を受け入れるしかない。
「フフフ…この想いは罪になる。」
だから、私は何時ものように振る舞って、
貴方に接するの。
「おはよう。今日の朝食は何かしら?」
そう、こうやって…。
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