「歪みの国のアリス」
歪んだ世界しか愛せない一人の少女がいました。
名前を"アリス"といいます。
彼女は何の変哲もない毎日に飽きていました。
何のかわりもない毎日を送らなくてはならない世界が嫌で
アリスはとうとう自分の世界を創ろうと思い…
創ってしまったのです。
その世界には彼女の望む歪んだ醜いものが
たくさん、たくさん、溢れていました。
その世界で彼女は唯一無二の絶対の君主となります。
そう、たった一人の君主であり民なのです。
それでもアリスは満足気に言うのです。
"私の望んだ世界だもの・・私1人だけで充分。ここには私の大好きな歪んだ醜いものがたくさんあるんですもの。ここは私だけの世界。私だけの国でいいの。
他には何も要らないわ。誰かが踏み荒らすのなら私はその人を歪んだ醜いものに変えてあげる。
だって、私しか要らないのだから…ふふふふふふっ…。"
アリスは不気味な笑いをひたすらもらすのでした。
もし、この歪みの世界へ…歪みの国に足を踏み入れてしまったら…あなたはアリスに歪んだ醜いものに変えられてしまうかもしれません…。
END
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