「最後の最期まで…」
「おい!あんた、何やってんだよ!」
「何をやっているの?貴方こそ。」
「はっ?」
「自分の死に場所を探しなさいと命じたはずです。なのになぜ……あなたはここにいるのです?」
「ああ、そんな事、言ってたな…。だがな、あんたに言われなくても、もう決めてんだ、出逢った頃から。死ぬならあんたの傍でってな。馬鹿だと思われてもかまやしねぇ。あんたの傍が俺の死に場所なんだよ。」
「何故…そこまで…。」
「元々は死に場所を探し求めて彷徨っていた。そんな俺を拾ってくれたのがあんただ…。そんなあんたに恩を返せていない。だから、此処にのこったんだ。この剣はお前の為にある。」
「馬鹿ね…本当に…。」
「最後まで一緒にいてやる。お前を守ってやる。たとえ、この命尽きようともだ。最後の最期まで、な。」