(台詞)「白い蝶になりて…」
男台詞「なぁ、雪路(ゆきじ)…。俺はお前の元に帰ることは出来ぬようだ。…お前もこの青い空を今…見つめているだろうか…。俺の無事を願って、帰ると信じて待っているのだろうな…。だが、俺は…お前を抱きしめる腕がなくなっても…この体が朽ち果ててしまっても…心はお前の元に帰る…。蝶になってお前の元へ…お前の好きな白き蝶となって…帰る…お前の元へ…待って…いて…くれ…雪…路……。」
女台詞「幸成(ゆきなり)様、貴方様もこの青い空を今、眺めておいででしょうか?幸成様、私(わらわ)はお伝えしたい事があるのです。新しい命が私(わらわ)に宿りました。無事のお帰りをお待ちしております。貴方様が喜んで下さるお顔を思いお待ちしております。どうか、ご無事でお帰り下さいませ。」
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夫は体が朽ち果てようと心は白い蝶になりてお前の元へ帰ろうと。
妻は夫が無事に帰り新しい命が宿った喜びを二人でわかち合えると信じる。
戦とは各も悲しき結末をもたらす。