
Beatriceを使ってボイチェン歌ってみたをやってみた話
今年あと1週間しかないってマ?(´・ω・`)
というわけで、今年のやり残しの一つ、ボイチェン歌ってみたをやってみました。
歌みた初心者・MIX初心者の自分でも思ったより簡単にできた & とにかくAIボイチェン(Beatrice)がすごかったというお話です。
歌わせていただいた曲
マトリョシカ
作詞・作曲:ハチ様
歌:初音ミク・GUMI
使わせていただいたボイチェンなど
ボイスチェンジャー:
Beatrice Ver. 2.0.0-beta.2
Beatrice作ってる人様(X: @prj_beatrice)
https://prj-beatrice.com
VCClient v.2.0.73-beta
wok!様(X: @DannadoriYellow)
https://github.com/w-okada/voice-changer
ボイスデータ:
【Beatrice V2 beta.2学習済データ同梱】RVC学習済データ スピカちゃん
twinklemilky様
https://twinklemilky.booth.pm/items/4905799
ボイチェンの設定
ピッチ:12
フォルマント:1
Chunk:4800 [0.1 sec]
N. Gate:‐100

ボイチェンの動作環境(PCスペック)
CPU:Ryzen 5 3500U
メモリ:8GB
マイク:EarPods(USB-C)
はい、完全に持ち運び用・事務作業用のノートPCです(´・ω・`)
マイクも、スマホで使っているものを流用しただけです。
歌ってみたの制作手順
VCClient上でBeatriceを起動します。
マイクに向かって歌い、Beatriceでリアルタイムにボイスチェンジ・録音します。
録音したwavファイルをMelodyneで開き、ピッチを補正します(今回は私の好みで、ガチガチに補正しました)。
ピッチを補正した音声に、Studio Oneでディエッサー・コンプレッサー・イコライザー・リバーブ(すべてデフォルトのまま)をかけて完了です。
録音は10回近くしたのですが、使ったのは1テイクだけでした。今後、複数のテイクを使ったダブリングなどにも挑戦してみたいと思います。
かかった時間は、録音に1時間弱、MIXに3~4時間程度でしょうか。慣れればピッチ補正の時間は短縮できそうですが、ダブリングやコーラスを入れたりすると、所要時間はさらに増えるでしょうし、基本的には半日から一日以上使うと思っていたほうがよさそうです。
感想
上記のスペックのノートPC(RVCはほとんど動きません)で、変換の遅延や乱れなどもなく、まったく問題なくボイチェンできてしまいました。
これはちょっと「Beatriceすごい」の一言に尽きます。いったいどんな技術なんだ。。
以下、気づき事項や備忘など。
Beatriceでのボイチェンについて。中の人の歌い方やクセはそのままに、声質だけ変換されている印象です。
(たとえば、1:25~「あなたと私でランデブー?」のところで声色が若干変わっているのは、中の人の歌い方を忠実に反映しています)まれに誤変換がありますが(0:46「ふかくまで」が「ふたくまで」と聞こえるなど)、これはもっぱら中の人の活舌の問題と思われます。
(なお、1:49「だってだって」が「まってだって」と聞こえるのは、中の人の歌い間違いですorz)ノイズゲート(N. Gate)はデフォルトのまま(‐100)でよさそうです。MIX時に別途ノイズゲートをかける必要は特にありませんでした。
ちなみに、ノイズゲートの影響か、たまに小さい歯擦音(特に「ス」の音)が認識されないことがありました。
歯擦音については、ノイズゲートを調整するか、または後でディエッサーをかける前提ではっきりと発音する必要があるかもしれません。Chunk(遅延)0.1秒でも、変換後の声を聞きながら歌うことは中の人には至難の業でした(変換後の音声が気になって歌い出しが遅れたり、テンポを見失ったりするなど)。
歌ってみた用の録音であれば、テイクを多めに録る前提で、変換後の声は聞かずに歌うのがよさそうです。マイクは、、EarPodsでも歌ってみたを作るのに十分な性能はあると思いますが、上述のとおりBeatriceだと中の人の歌い方やクセが変換後も割と残るため、マイクにこだわるのもありかもしれません。
ちゃんとやるのであれば、専用のコンデンサーマイクの購入も考えたほうがよさそうです。
今後について
ボイチェン歌ってみた超楽しい。
中の人は自分の声にコンプレックスを持っており、地声のMIXなど絶対やりたくないのですが、いまや美少女の歌声を自給自足できるのです。そう、Beatriceならね。
ということで、Beatriceの制作者様・制作に関与された皆様、そしてボイスを提供いただいた方に、心よりお礼を申し上げます。
今後も、趣味の延長で、一人カラオケをボイチェン・録音してMIXしたものをたまに上げていければと思っております。
願わくは、Beatriceに対応したボイスモデルがどんどん出てくるといいですね。商用利用可のモデルや、歌唱対応済みのモデルが増えれば、Beatriceのユーザーもさらに増える気がしています。
結論
Beatriceはいいぞ。
(Beatriceに対応したボイスモデルがもっと増えますように)