高校生の時うんこを漏らしていじめられていた男の子の話

高校生の時授業中にI君という子がうんこを漏らした。
あれから十年以上経って僕は社会人になったが、今でも鮮明に覚えている。
現代国語の時間だった。

I君は、宿題を忘れた罰としてT先生に立たされていた。
T先生は厳しいことで有名だった。

僕は早く家に帰ってFFXの続きがしたいなとアホみたいなことを考えていた。
すると急に回りがざわめき始めた。
何が起こったかわからなかった。
I君がうつむいている。
「おいおいマジかよ!?」と叫ぶ男子。「きゃー!」と漫画みたいな叫び声をあげる女子。

I君は学校生活においてもっともしては行けない行為をしてしまったのです。
そうです、脱糞です。

T先生も異変に気づいたのか、I君のもとへ駆け寄り、とりあえずトイレに行かせることに。

掃除は誰がしたのかまでは覚えていない。
多分T先生か担任のS先生だったのかな……。

そこから明らかにI君へのいじめが始まる。
もちろん暴力などというわかりやすいことはしない。
靴も隠したりしない。机に落書きもしない。

露骨に避け始める。
体育の「はい二人組作って」は彼にとって地獄だっただろう。
もともとI君とそんなに接点もなかった上に、大学受験もあって、彼がちゃんと卒業できたのか、どこの大学に行ったのかも知らない。

でも僕は彼を助けられなかった。
これは事実だ。

確かに彼は少し変わっていた。
笑いのツボが他の人と違っていたし、忘れ物も多かった。

漫画だといじめが起きたとき、誰かが立ち向かっていじめを止めたりすることがあるが、現実問題としてただの高校生にいじめを止めるのは難しい(だからと言っていじめを肯定しているわけではない)。
聲の形はかなりリアルだったが(映画おすすめ)。

僕の懺悔は「何もしなかったこと」だ。
「何もしない」ことをするというのは罪だ。

何かをしたことによる後悔よりも、何もしなかったことの後悔のほうが遥かに大きい。なぜなら、何かをしたら何かを得られるが、何もしなかったら何も得られないからだ。

一歩踏み出せないでいる人は一歩踏み出してほしい。

それが勇気だってどこかのバンドも歌っていた。

そして当時I君をいじめていた精神年齢が低い人たちに言いたいことがある。

うんこ漏らしたくらいでガタガタ言ってんじゃねーよ!

赤ちゃんのときに好き勝手うんこ漏らしてたんだろうが!
俺だって誰にも言ってないけど社会人になってうんこ漏らしたよ! 
会社で! しかもお客さんのビルで! あの時は焦った。
今はコンビニにパンツが売ってるから便利な世の中になった。 
いくらでもうんこを漏らしてもいい。

「うんこ漏らした」って、肛門から完全にうんこが切り離されてパンツに落ちた状態を言うのだろうか? 会社で漏らした時以外も大学生の時急な腹痛に襲われて一回うんこが肛門からでかかったパンツにこんにちはしたけど、気合で引き戻した。 これはセーフなのだろうか。

人はうんこを漏らす。
これは生きるために息を吸うのと同じくらい当たり前のこと。
うんこ漏らした人がいたら、温かい目で見てあげよう。
でも撒き散らしたりして他人に迷惑かけるのはNGです。 
ちゃんと謝って処理しよう。

結論

一歩踏み出せないなら勇気を出して一歩踏み出す。
うんこを漏らしたくらいで騒がない(いじめなんてもっての他)。

そんな感じです。

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