John Muir Trail Day21
John Muir Trail 2019 8/7 Day21
Guitar Lake〜Ridge Crest〜Mt.Whitney〜Tail Camp
今日はホイットニーに登頂し、無事JMTを終えるはずでした。
朝はいつもより1時間くらい早く起きて準備開始。外は3℃くらいしかなくてなかなか体が動かない。7時にはキャンプ地を出発。
ホイットニーに向けひたすら登っていく。朝日に照らされた山の斜面がすごくきれいだ。
Guitar Lakeは上から見るとなんとなくそんな姿をしていたが、日本人ならひょうたん湖と名付けるだろう。
分岐手前まで続くスイッチバックが結構キツくて時間もかかった。
10:30頃、山頂に向かう分岐に到着。ここに荷物を置いて山頂に向かう。重い荷物を背負ったあと空荷になると体が浮くような感覚がある。
下から見えていたギザギザの稜線のあたりを歩いていく。標高をあげるにつれ遠くの山まで見えるようになった。これまで何度か会ったハイカーが頂上から戻ってきて、すれ違うたび挨拶を交わした。
12時が過ぎた頃、ようやく山頂の小屋が目に入ってきた。もう一息。
人影も増え、少しすると山頂についた。岩の上にあがり向こうに見える景色を見ていたら自然と涙が出てきた。隣を見るとアリサも涙を流していた。
ここまで来るのに21日かかり、300km以上歩いた。道迷いから始まった僕らのJMT。最初は不安がいっぱいだったし、全然予定通り歩けなくてホイットニーはほぼ諦めていた。だけど二人とも毎日少しずつ成長し、なんとか辿りつけた。これまでのことを振り返りながら、しばらく景色を眺めていた。
避難小屋の脇には記帳台が。数日後に登頂予定の日本人JMTハイカーにもメモを残す約束をしていたので一言書いていった。
近くの山まで雨雲が迫って来ていたので少し駆け足気味に下り道をすすんだ。途中雷も鳴り少し雹も降ってきて焦ってきた。行きの半分くらいの時間で荷物の置いてある分岐に着いた。
カバンを見るとウエストポーチに穴が空いてる。人?熊?とか思ったが、多分マーモットの仕業だ。楽しみにしていたエナジーバーは一本丸ごと無くなっていた。
雲行きは相変わらず怪しい。急いで雨具を着て先に進む。雷が近くなってきて怖くなったので一旦岩の近くに身を潜めた。何がベストかわからなかった。そうこうしてるとハイカーが何人か下りてきたので着いていくことにする。この頃には雹がすごい勢いで降っていて、とにかく少しでも標高を下げたくて必死になって歩いた。雷もだんだん近くなってきている。30分ほど歩いたところでかなり近くに雷が落ちた感じがした。とっさに、みんなで身をかがめ岩の側でうずくまった。こんな状況でもアメリカ人のハイカー4人組は笑っていた。僕は膝が震えてうまく歩けず、生きた心地がしないというのに。少しそのままでいると雷は遠くなり、雹も弱まって来たので再び歩き始めた。
キャンプ地が見えて来る頃には積もった雹が溶けてきて大根おろしに見えてきた。体も冷えたしみぞれ鍋でも食べたいな、なんて思えるようになってきたからもう大丈夫。
16時頃ようやくキャンプ地に到着。晴れ間が見えてきただけですごく安心した。余った食料をたらふく食べて早めにテントに入った。
JMTのルート的には今日で終わりだが、下山まではもう半日くらい歩く必要がある。ついに今日が最後のキャンプだ。寂しくなるかな、なんて思ってたけど今日の一件でぐっと街が恋しくなった。