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森の暮らしの理想と現実(お金)
定年後すぐに年金をもらうわけにはいかない。専業主婦の時間が長かったため、年金額が少ない。離婚していないので、年金分割もあてにできない。したがって、できるだけ年金をもらうのを先延ばしにして、少しでも増額させる必要がある。とはいえ、これまでのようにフルタイムで働きたくない。せっかく定年を迎えたんだし、自分の自由な時間をもっと楽しみたい。お金のための人生だけは嫌だ。そこで、契約社員となったのを機に、労働時間を半分に減らした。そうなると今度はアパートの家賃を払うのがしんどくなる。だったら古くてもいいので、安い家を購入して住めばよい。地方で家庭菜園したり、食べられる野草の知識を身につけたりすれば、食費も少なくてすむ。当初はこういった安易な考えだった。
いざ移住生活を始めて、みえてきた生活費は以下の通り。やっぱりそんなに安いわけじゃないんだよな…
固定費
毎年かかる固定費は、約9万円
別荘管理費…43,000円
地代…27,000円
固定資産税…16,000円
念のため加入した火災保険、リクのペット保険などがこれに加わってくる。
光熱費の支払い方法は2か月に一回だったりするけど、月換算の概算は、約25,000-15,000円。
水道代 1,000円
ガス代 6,000円
電気代 冬15,000円、夏3,000円
汲み取り 5,000円
ネットとスマホ代はこれまで通り。
暖房費
これまでと大きく違うのが暖房費。寒い地方なので、暖房費だけは、けちるのをやめようと思った。冬の寒い家で凍える生活は寂しすぎる。ホカホカにして幸せを感じていたい。幸い、前のオーナーがペレットストーブを残してくれた。何としても薪ストーブが欲しいと思っていたので、は?ペレットストーブ?何それ?って感じだったが、これがなかなか素晴らしい。
木材をペレット状に加工したものが売られていて、ペレットストーブはそれを燃料とするストーブである。ペレットは1袋700円程度で、1袋でほぼ一日暖かい。電気を使って風を送り、ペレットを燃やす構造なので、電気が必要となるが、ペレットが自動で少しずつ落ち、薪を足して火の調節をする必要がない。もちろんストーブの上にやかんをおいたり、焼き芋を作ったりもできる。
薪ストーブは本当に雰囲気あるけど、薪を用意しなくてはならず、さらに頻繁に薪をくべる必要がでてくる。別荘地内には家の周りを薪で囲ったかのような家がたくさんある。冬は楽しいだろうな、いいな~と思うが、実際、毎日薪割をしなくてはならず、今はできても、年を取ったらできなくなる不安がある。まあ、先のことを考えてたら何も楽しめないが、薪割と雪かきを一人でやるのはさすがにしんどい気がしてきた。ペレットは買ってくる手間がかかるが、薪を用意する手間に比べれば、手間といえる手間ではない。ということで、冬はペレットストーブをメインに使って家中を暖め、石油ストーブは補助的に使う予定である。
となると、ペレット代が700円×120日=84,000円。灯油代も多少加わるので暖房費で年間10万円程度となる。
交通費
固定費と暖房費は想定内だった。完全に抜けていたのが交通費。買い物に行くのに片道40分。出社するには最寄りの新幹線の駅まで車で1時間。駐車場代は1000円以下だけど、新幹線が往復12,000円程度。会社は交通費は上限7,000円までしか出してくれない。東京まで車で帰ると当然ETCも往復10,000円弱使う。
車を使う頻度を減らそうと、買い物は週に1回程度にし、生協に加入したものの、なかなか気軽にコンビニに行きたくなる癖がぬけない。一日一回くらいはなんとなく人が集まる所に行きたくなり、結局灯りに集まる虫のようにふらふらとでかけてしまう。さらに長野は観光地がたくさんあり、次の休日はどこに行こうかとそれが今一番の楽しみ。
長野は横浜や川崎とは段違いにガソリンが高い。それに加えて結構なガソリンの消費量である。毎月確実に10,000~15,000円程度、ガソリンを消費している。
湿気対策
さらに意外なところでは(意外でもないか…)湿気対策費用。
森の中は湿度が高く、カビがいたるところにはえる。風の通らないクローゼット内の布製のものは間違いなくかびる。移住してきた際にかなりの物を捨てたのだが、必要最低限に減らさないといけない。
虫は全く気にならないのだが、カビはアレルゲンになるし日常的に接したくないと、布団乾燥機と除湿器を買い込んだ。さらにカビ取りだのカビ防止だの片っ端から購入している。来年の梅雨前には二階用にさらにもう一台除湿器を購入しようと考えている。もっと効率的にカビ対策したい…