お弁当がすき
いちばんすきなのは、母が作ってくれたお弁当。
昼休み、毎日ふたを開けるのがたのしみだった。
2段のお弁当箱の下にはごはん、上がおかず。
卵焼き、スナップエンドウ、チキンカツ、プチトマト、たらこにんじん…
盛り付けも料理。これは母から学んだに違いないと思う。
口に出して言うわけではなかったけれど、母はいつもきれいな器に彩りよく盛り付けていた。もちろんお弁当も例外ではなく。
ふたを開けるときドキドキ。開けてにんまり。食べて笑顔。
おいしかったなぁ、あのお弁当。
大学生になり、一人暮らしを始め、私も自分でお弁当を作るようになった。
卵焼き、ポテトサラダ、ハンバーグ、ブロッコリー、パプリカをいためて…
母のように、彩りあざやかに。
自分で作るようになって分かったこと。お弁当は、愛だ。