K-POP嫌いも好きになる(かもしれない)コリアン・ミュージック
こんにちは。
趣味というものがどんどん細分化して久しく、グループ名も知らないようなグループが、武道館やアリーナを満員にしたり、ビルボード・チャートの首位を飾ることが当たり前となりました。
その中でもK-POPというジャンルは、知ってる・知らない、好き・嫌いが激しく分かれているジャンルじゃないかなぁと思います。好きな人は熱狂的。嫌いな人は憎悪に近い激しい感情を持っている印象。ま、それは韓国という国を含めた印象なのかもしれないですが。
そこまでのヘイターの方でなくても(そういう人はこんなタイトルの記事を読んではくれないであろう)、K-POPってよく知らないけどなんか人気あるんですよね…というぐらいの感じの印象を持った方へ向けて、いわゆる「大人数のグループで歌って踊る」アイドル以外のアーティストを何組か紹介できたらなぁと思います。
ちなみに、わたしの嗜好として男性歌手よりも女性歌手のほうが好きだというのがあるので、紹介する面々が極端に女性に偏ってしまっていることは何卒ご了承ください。
また、今回紹介する人はいわゆる「インディーアーティスト」ではなく、K-POPにすこし詳しい方からしたらとってもとっても有名な方ばかりです。聴きやすさ・アクセスのしやすさを鑑みて選んだアーティストなので、ぜんぶ知ってるよ!な方はごめんなさい。では!
1.AKMU(楽童ミュージシャン)
兄チャンヒョクくんと、妹スヒョンちゃんからなる実の兄妹ユニット。2012年に韓国のオーディション番組でその実力が評価され、2014年にアルバム「PLAY」でデビュー。それまで韓国に居なかったオリジナリティが受けてすぐにヒットしました。
チャンヒョクくんが作る繊細で美しいトラックに、スヒョンちゃんの透き通った声が特徴。チャンヒョクくんの兵役も終わったので、これからもコンスタントに長い活動をしてほしいです。
ちなみにグループ名は当初、「楽童ミュージシャン」とその英語表記の「AKMU」が併用されていたようでしたが、今はAKMUで統一されているみたい。
ライブパフォーマンスもとっても素敵。日本でライブしてくんないかなぁ。2020年現在、まだ日本には来ていない様子。
2.Bolbbalgan4(BOL4・赤頬思春期)
このグループも表記が色々と揺れるのですが、英語圏向け表記を更に略した「BOL4」が定着しているようです。
アン・ジヨンちゃん、ウ・ジユンちゃんのユニット。すべての楽曲をふたりで作詞・作曲し、2016年にアルバム「RED PLANET」でデビューしましたが、残念ながら2020年にジユンちゃんが脱退。現在はボーカルのジヨンちゃんのソロプロジェクトとなっています。
AKMUとも通じる、ナチュラルで自然体な音楽性。実力がかわれ、ボーカルのジヨンちゃんは2018年の平昌五輪でもパフォーマンスを務めました。
1:39~ぐらいからがジヨンちゃんパート。ひとりだけとても若い。
今年日本デビューも果たして、オリジナル曲もリリースしてます。日本語になっても良さは変わらない。ひとりになってしまったのがとても寂しいのですが、これからも頑張ってほしい。
3.Heize
2014年にデビューした、フィメールラッパーHeizeちゃん。歌モノの曲が多いので、とてもPOPで聴きやすい。どの曲も耳なじみが良い!お顔も加藤ミリヤさんに似てて親しみがある!(?)
過去には韓国のラップバトル番組、「UNPRETTY RAPSTAR」にも出演して、そこではゴリゴリのラップもしていたので今後はそういった曲も聴いてみたいなと思ってます。
こっち路線もカッコいい。
4.Lee Hi
AKMUも優勝したオーディション番組「K-POPスター」で準優勝し、「BIGBANG」などが所属するYGエンタテイメントに所属(ちなみにAKMUもYG)。現在は契約終了して別事務所ですが、YG時代は会社の方針なのか何なのか、1年に一度も活動させてもらえないような不遇な時期のほうが多かったので、これからはもっと活躍してほしいし、できると信じてます。
事務所が変わってから一発目の楽曲。かわいらしいお顔からソウルフルな声というギャップもステキ。
5.Lim Kim
一聴してすぐにわかる個性的な声が魅力。2013年にデビューして、何作かアルバムを発表したんだけど、事務所をやめてしまった2015年から4年ほど空白期間があり2019年にカムバックしたら、見た目も音楽性も何もかも変わっていた…
デビュー当時がコレで、
近年の新しいやつがコレ。サムネからしてぜんぜんちがう。どちらが好みというのはまぁそれぞれだと思うのですが…あのイェリムちゃんは帰ってこないんだなぁと…(わたしがどちらが好きかは察してください)
でも、戻ってきてくれて、好きなことを自由にやれているようなのでそこは嬉しいです。アルバムを1~2枚出して、音沙汰がなくなってしまうソロ歌手の子ってとても多いので…(やはり商業的な原因が大きいように思う)
6.LOOΠΔ(今月の少女)
冒頭で、「歌って踊るグループ以外のアーティストを紹介」とか言っておきながら、最後にガール・グループを一組だけ紹介させてください…!とにかく出す曲すべて(とまでは言わないが)良いので…!
るーなちゃん(韓国語で「イダレソニョ=今月の少女」)は、最初からグループとしてデビューしたわけではなく、2016年から1人ずつメンバーを「お披露目」し、ソロとして楽曲をリリース。2018年にようやく12人の完全体としてデビュー。というなかなか珍しく、気が長いプロジェクトなのです。
そしてその楽曲・MV・キービジュアルどれもこれもが素晴らしい…!下世話な言い方をすると、「仕事が丁寧で、カネがかかってる」。果たしてヒットするかもまったく分からない新人グループと尖ったコンセプトに、どこから潤沢な資金が出てるんだ!?とずっと謎。(ほんとうはググったら真相らしきものは出てくるのですが、そこは曲の良さとは関係ないので割愛…)
12人がデビューするまでにそれぞれのソロ曲があり、グループ内ユニット(モー娘。で言うプッチモニ的な)もバンバンやるしで、新人グループにしてはとても曲数が多い。そしてそのクオリティが高い。その中でもお気に入り&オススメを何曲か貼ります。
3番目にデビューしたハスルちゃんのソロ曲。アイスランドの有名な飛行機の残骸があるロケーションで撮影した神秘的なMVに、美しい楽曲。ウチらが好きなの分かってんな運営…!
6番目の少女、キムリプちゃん。ハスルちゃんとはまた違うテイスト。2016年当時は、新曲が出るたびに「次はこう来たか!!」とギャアギャア騒いでたのしかったなぁ…
10人目のチューちゃんは可愛らしい感じ。このジャンルのごちゃまぜ感がソロ→グループというLOONAプロジェクトでしか成立しないと思うので、よく考えられてんな~と謎の目線から感心してました。普通のグループなら「どっちつかず」「迷走」って言われかねない。
グループが完全体になる前の4人組ユニット、「LOOΠΔ 1/3」のアルバムからリード曲。さっきのハスルちゃんもいるからか、ピアノでオーケストラな感じ。ハイ、めっちゃくちゃ大好物です。
※閑話休題※
LOONAちゃん好きなひとって、BiSHも好きになりそうな感じがなんとなくする。逆も然り。LOONAにはパンク・ロック要素はほぼ無いんだけど、曲のエモい感じとか、少し変わったコンセプトとか、共通する所があるようなないような。
これとか、飛行機のロケーションといい、オーケストラな楽曲といい、さっきのハスルちゃんの「Let Me In」とちょっとカブる。雑なこじつけですが…
※閑話休題おわり※
そして、ようやく12人揃ってのデビューから2枚目のアルバムより一曲。これまでの良質なソロ曲やユニット曲も、この曲の為にあったんだ…!と思えるぐらいすべての要素が素晴らしすぎる。ひとつの場所で祈るように歌い踊る12人の美しい少女たちと、様々な人種の女性がそれぞれの場所で踊る姿がカットインされる。それだけで涙がにじむのはどうしてだろう。
と、ここまで書いたところでApple Musicで曲を検索してみたら、LOONAちゃんの曲はすべて消えており、MVのみの配信になっていたという残念なお知らせが…
Spotifyにはあるみたいだけど、それもほんの一部の曲だけ。
ググってみると、サブスクの配信をとりやめて韓国内のみのサービスに絞ることはちょくちょくあったらしく。事務所の方針なのかは分かりませんが、気軽に聴けないのは非常に残念…特にLOONAな海外ファンが多いグループだけに。
Youtubeでオフィシャル音源も出てるけど…ねぇ。
LOONAの生みの親、チョン・ビョンギ氏がプロジェクトから抜けた(抜けさせられた?)り、わたしの推し・ハスルちゃんが体調を崩して年初からお休みしていたり、ちょっと今後の活動に不安もありますが、今まで生み出してくれた楽曲だけでも宝物です。
さて、グループ以外と言いながらLOONAちゃんの文章が一番ボリューム食ってしまったのは愛の暴走としか言いようがないんですけど、ひとつでも気に入った曲があれば嬉しいです。
そして、わたしの拙くて浅い説明よりも、断然オススメ!必見!コンテンツが、音楽ライターでTBSラジオなどでもお馴染み・高橋芳朗先生のコリアン・ミュージック特集。
TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」でのコーナー。レギュラーコーナーではないのですが、人気のため定期的に放送されているので、音楽好きは耳ヲ貸スベキ!わたしが挙げたようなK-POP一年生のようなラインナップよりも、よりディープな選曲・紹介をされていて、いつも勉強してます。というかこのテキストも、先生のこのコーナーに触発されて発作的に書いているところがあります。
Radikoは一週間限定ですが、芳朗先生のTwitterで選曲など知れるので、要チェックですよー。
ではでは、ただでさえ暑いのに無駄に長くて暑苦しいだけの拙文を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。