アジア人パフォーマーとして

＊約３年前に書き留めていた記事を投稿＊　2018年6月3日

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最近、嬉しかったことを書きたいと思います。

昨年の夏のワークショップから今年２月に初演をむかえるまでキツネ役のオリジナルキャストとしThe Secret Silkというミュージカルに携わらせていただきました。まだ二次元でしかない台本から自分のキャラクターを作り上げていくことはパフォーマーとしてこの上のない幸せで私の大きな夢のひとつでもありました。

演出家ジョン・タータグリアをはじめとする制作スタッフの意向であるダイバーシティーなキャスティングもこの作品の魅力の一つだと私は思っています。実際に私のキャストはアメリカ人、イギリス人、メキシコ人、オーストラリア人、ブラジル人、ウクライナ人、そして日本人の私で、全員が国籍もルックスも本当にバラバラでした。現在アメリカではこういった古いしきたりに捉われないダイバーシティーなキャスティングを推薦していこうという考えがやっと徐々に浸透してきています。

そして、私が個人的にとても嬉しかったことというのが私が演じたキツネ役は"アジア人の役"として確立され始めているということです！現在 The Secret Silkはロイヤルプリンセスとアイランドプリンセスという豪華客船で公演されています。私を含めるオリジナルキャストがロイヤルプリンセスで初演をむかえ、私のキャストがクルーズを去った後の第2キャストではオーストラリア出身のアジア人がキツネ役を演じています！そして、なんとアイランドプリンセスでは第1、第2キャストともに日本人がキツネ役にキャスティングされています！「海外でパフォーマンスしたい！」という同じような夢を持つ同志のために、まだまだ欧米人に比べてチャンスが少ないマイノリティーと言われる"アジア人の役"を開拓できたことは本当に誇らしいです。こういったことがあったときに自分がパフォーマンスをし続ける、夢を追いかけ続ける喜びを感じます。

今年の秋には日本をクルーズするダイヤモンドプリンセスでもThe Secret Silkの公演が決まっています。ぜひ、日本の皆さんにもこの作品を観劇していただきたいです！

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パンデミックが落ち着いて、クルーズ界も再開される日が来ることを願います。

中園理子