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独、5歳から11歳の子どもに新型コロナワクチンを「推奨しない」方針

日本でも来年2月には接種可能になる見込みの5歳から11歳の新型コロナワクチン。ドイツのワクチン諮問委員会(STIKO)は12月9日、5歳から11歳の子どもへの接種が先月末に承認されたのを受け、この年代の子どもたちへの一律の接種を「推奨しない」とする方針を大筋でまとめました。

接種できることと接種が推奨されていることは別です。ドイツでは12歳から17歳の子どもへの接種推奨も接種承認から3か月経った後でした。

今回の決定を受け、「保護者は混乱している」「すでに子どもの分のワクチンを確保し、接種の準備をしていたのに」「アメリカではデータに基づき推奨されているではないか」いった批判も出ました。

しかし、決定は理にかなっており、専門家による明確な指針がなく12歳から17歳の子どもへの接種も本人と保護者の自己判断に任されたままの日本人にも考え方が参考になるので、今日はドイツの専門家が5歳から12歳への接種を推奨しないとした根拠について詳しく解説したいと思います。

注目すべきは、12歳から15歳の子どもに対しても接種を推奨しないとした隣国イギリスの判断とは裏腹に最終的に接種推奨することにした経験を踏まえ、当時のイギリスより一歩踏み込んだ理由で非推奨と判断している点です。

大人には強く推奨、子どもには推奨しない

さっそく、具体的に見てみましょう。

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