政権批判、グッズ販売、宗教活動も?反ワクチンデモの今
以前からわたしはワクチンに反対する人のヘイトターゲットで、日本では反ワクチン運動関連の取材を安全に行うのが難しい状況でした。しかし、ドイツではマスクをして顔もよく分からない外国人のわたしに気をとめる人はいません。日本ではなかなか持つことのできない貴重な取材経験を持つことができています。
追加接種しないと外食もできない「2Gプラス」に
日本より一足先にオミクロン株が拡大を始めたドイツでは1月7日、追加接種加速のための戦略として、2回の新型コロナワクチン接種を完了した人でも追加接種もしくは陰性の証明書がないとレストランなどの飲食店を利用できないとする制限(「2Gプラス」と呼ばれてます)を全独で導入することが決まりました。
ドイツで昨年末、2回接種の完了から3ヶ月経った人は追加接種を受けることができるようになりました(6ヶ月から短縮)。接種完了から3ヶ月経ったらすぐ陰性証明が必要になるのか、いつから全独で新ルールが導入されるのかなどの詳細は未定ですが、現時点では特に何も不自由がないし、ノババックスやオミクロン株対応のワクチンが使えるようになるまでもう少し待ってもいいかなと思っていたわたしにもこれは他人事ではありません。
【飲食店は以前からワクチン接種証明と身分証明書がないと入れない】
2Gプラス導入発表の翌日となった1月8日土曜日、ハンブルクではまた反ワクチンデモがあり、ドイツで最大となりました。参加者は16000人。ハンブルクのデモがはじめてドイツ最大となった前回のデモからまた参加者が増えました。いま(ドイツの1月10日夜)もテレビでは、ワクチン接種義務化に関するハンブルク市長を交えた対談番組やハンブルクのデモの特集番組が続けて放送されています。
ハンブルクにおけるワクチンの受容度は高く、これまで大きな反ワクチンデモが行われたことはほとんどありませんでした。ところが、昨年12月からはドイツの反ワクチンデモの中心地となり、オミクロン株のホットスポットにもなっています。背景事情については、こちらの記事で書いた通りです。
政権批判への利用、デモグッズの販売も
1月8日時点でのハンブルクの新規感染者数は2256人、7日間の平均は10万人当たり629人。先週土曜日より1.383人増え、感染者の90%がオミクロン株です。
前回のデモで目立ったのは、子どものワクチン接種に反対する「私たちの子どもに触れるな!」というキャッチフレーズの横断幕やプラカードでした。今回目立ったのは「私たちは赤線だ(Wir sind die Rote Linie)」というものです。
「私たちは赤線だ(左)」「すべての人にとっての罠(右)」
これは
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