マスクを外すのが怖い――コロナ前の暮らしは5類引き下げで戻るのか?
ヨーロッパではコロナは終わった話題になりました。
昨年の5月、医療機関と交通機関以外の屋内でのマスク着用義務がはずれたあたりから、「コロナは終わった感」は加速しました。夏休みや秋休みには感染者が増え、11月くらいになって気温が落ちてくるとコロナ、インフルエンザ、RSウイルスの3つが同時流行を始めましたが、医療がひっ迫することはありませんでした。コロナの重症化率が下がったからです。
マスク着用緩和に慎重だったドイツでも
そして、明後日(2月2日)からドイツでも交通機関の中でのマスクも義務ではなくなります。もちろん、着用を続けたい人は続けてもOKです。ヨーロッパではもう誰もマスクをしてないといった印象を持っているかもしれませんが、少なくともドイツでは混んでる市場やスーパーの中などではマスクをしている高齢者や妊婦を見ることは珍しくありません。以前と違うのは、マスクをしている人がいても特別な目で見ないこと。それだけです。
医療機関の中でのマスク着用義務はまだ外れませんが、4月7日にはその義務も有効期限を迎えます。必要があれば延期となるでしょうが、ドイツの病院協会からは、必要とされる場面以外での院内でのマスク着用義務はそれよりも早く解除するよう求める声も上がっています。
昨年5月にフランスに行った時にも、8月にハンガリーに行った時にも電車の中でのマスク着用義務はなくなっていました。そのことを考えればドイツはマスクに関してかなり慎重でした。しかし、そのドイツでにここまで来たのです。
もっとも、パンデミックが「終わる」のを待った日本とは異なり、パンデミックを積極的に「終わらせる」ようとしたドイツに暮らす中で、不安な瞬間はたくさんありました。
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