トランプ氏に投与され大統領選直前に承認された、ライバル薬「レムデシビル」
2020年4月1日、米製薬関連メディア「Fierce Pharma」から、ホワイトハウスが米国食品医薬品局(FDA)に対し、アビガンを緊急承認するようプレッシャーをかけているというニュースが出た。日本では注目されることのなかったニュースだが、筆者は格別の興味を持ってこの記事を読んだ。
ホワイトハウスがアメリカ発のレムデシビルを推しているというのであれば分かる。なぜ、日本の富山県発のアビガンだったのか。
いわば「産みの子よりも育ての子」という話だったのだろう。
ホワイトハウスは、アメリカの一企業ギリアドが自力で開発中だったレムデシビルではなく、アメリカ政府が長年お抱えで開発を進めてきたアビガンこそが「わが子」であると考えていたのに違いない。総額2億ドル超の公金をつぎ込んだにもかかわらず未だ芽の出ぬアビガンに、パンデミック本番には芽を出してもらいたいと強く願ったのに違いない。
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