差し控えから一転、独12歳以上の子どもの新型コロナワクチン接種推奨へ
【2021年8月20日:アメリカの副反応報告データベース(VAERS)に基づく12歳から17歳の重篤な副反応および死亡14例について簡単な解説を追記しました】
日本では、12歳以上の子どもへの新型コロナワクチンの接種は承認されているものの推奨されているわけではありません。わたしの暮らすドイツでも接種の承認は5月でしたが、推奨は差し控えられていました。(詳しくは前回記事、「揺れる、12歳以上の子どもの新型コロナワクチン接種」をご覧下さい)
ところが8月16日、独ワクチン委員会(STIKO)は12歳以上の子どもに対する新型コロナワクチン接種の推奨を決定したと発表しました。
欧州の薬事当局(EMA)が12歳以上の子どもへの新型コロナワクチンの接種を承認、かつ推奨したのは今年5月のこと。EMAの推奨とドイツ政府の推奨との間に3か月もの間、ギャップがあったのは異例の事態でした。
8月19日現在、日本語のメディアではSTIKOが子どもへの接種を推奨しない旨を決定したという報道までしか出ていません。しかし、ワクチンの推奨は流行状況とデータの蓄積に応じて変わります。推奨は今後また変わるかもしえれません。いずれにせよ、最新の推奨が政策にすぐ反映される体制には学ぶところがあるのではないでしょうか。
一転して「推奨」に踏み切った根拠
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