いま布マスクを着けている人たちへ勧めること
財布、携帯、鍵に…マスク。わたしたちの外出時のチェックリストには、いま「マスク」が存在する。
世界が新型コロナ予防策としてのマスクに目を向けたのは意外と遅く、WHO(世界保健機関)による「パンデミック宣言」から2か月の過ぎた2020年3月27日のことだ。米科学誌「サイエンス」が1月から申し込んでいたという取材に、中国CDCの所長でウイルス学者のジョージ・ガオ(高福)氏が回答し、「アメリカとヨーロッパにおける最大の失敗は、マスクを着用していないことだ」と発言したことがきかっけとなった。
「新型コロナの感染においては、飛沫が非常に重要な役割を果たしている。会話をする際にはいつも口からは飛沫が出るが、感染者の多くは無症状あるいは潜伏期にある。そういった人たちがマスクをしていれば、飛沫がウイルスを運び他の人を感染させるのを防ぐことができる」
今となっては当たり前のような話だが、シーズンともなればインフルエンザに「かからない」ことを目的に、満員電車などでマスクを着用する人も多い日本とは異なり、欧米諸国では健康な人がマスクを着用をすることは一般的ではなかった。
2月末、日本は一時帰国のためドイツの空港からマスクをして飛行機に乗ろうとした筆者も、周囲から奇異と嘲笑の強い視線を浴びたものだった。
当初は世界的に不織布マスクが不足していたこともあり、米CDCもWHOも症状のない人へのマスク着用は推奨していなかった。しかし、現在では症状の有無にかかわらず「全員マスク(ユニバーサル・マスク)」が原則となっているのはご存知のとおりである。
屋外でも、食事中にも、家庭内でも、マスクを着用することについては様々な意見がある。しかし、どんな場面で、どんな人が、どんなマスクを着用すればよいかについての判断は、以下、3つの原則を押さえておけばよい。
1つ目は
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