人道支援の光と影-ウクライナ難民流入でコロナとポリオ再燃のリスク
日本では桃の節句だった3月3日、わたしの暮らすドイツのハンブルク市は小学校から高校に通う子どもたち25万人に特例を出し、2時限で下校してウクライナの反戦デモに参加することを認めた。
ずいぶん大人っぽいが、この記事のカバー写真は「No War(反戦)」のプラカードを掲げていた小学6年生の女の子たちだ。
ヨーロッパ第2の繁華街「レーパーバーン」の広場に集まった子どもの数は、木曜日の昼だというのに1万人。反戦デモというよりはカーニバルと言った雰囲気で、「授業がさぼれてよかった」という感じの子が多いように見えたが、わざわざ行政がリードを取り、隣の隣の国で起きている戦争について子どもたちに考えさせ、行動させる時間を与えたのは何とも粋な計らいに思えた。
「デモをすると戦争が終わるの?」と、母親らしき女性に尋ねている小さな子もいた。女性の答えは聞こえなかった。
「自由な人の往来」が意味すること
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