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ビタミン剤で短命に?今こそ考えたいビタミン剤の効果と安全性

風邪にビタミンC、ビタミンAは目を健康に、ビタミンDは骨を強く、ビタミンEは抗酸化作用でアンチエイジング――。ビタミンとは、人体の機能を正常に保つために必要な微量栄養素である。体内ではほとんど合成できないため食品から摂取する必要があるが、現在では錠剤やカプセルのサプリメントがあり、ドラッグストアはもちろんのことコンビニでも安価に手に入るようになった。医薬品ではないが「効けば儲けもの」くらいの気軽な気持ちで利用している人も多いのではないだろうか。

今年3月、こうした雰囲気に水を差す事件が起きた。小林製薬の機能性食品「紅麹」を含むサプリメントを摂取した人が、腎不全などを発症した問題である。問題発覚から半年後の9月、原因は混入した青カビが作った「プベルル酸」と断定したとの発表があった。

小林製薬の研究所に保管されていた原料など3年分29サンプルを解析したところ、原因として疑われる物質には、プベルル酸のほか「未知の物質」が2種あった。2つ未知の物質は、紅麴サプリの機能性成分であり、抗菌作用を持つモナコリンKが青カビの作用で変化してできた新しい物質だった。2つの物質には腎毒性はなかった。


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