「異種ワクチン併用接種」がワクチンの常識に与える革命的インパクト
今月初、アストラゼネカ製とファイザー製ワクチンを1回ずつ接種するスケジュールについての報道がありました。
アストラ製を使用していない日本では「異なるワクチンを組み合わせて接種しても大丈夫なんだ」という程度にしか認識されていませんが、日本にも大いに関係あることについてはnoteでも書きました。
世界では現在、16種類の新型コロナワクチンが1つ以上の国で承認されています。2つ以上の国で使われているワクチンだけでも以下の12種類あります。
【出典:NYT 2021年7月現在、主な新型コロナワクチン】
賢明な皆さんであれば、別のワクチンを1回ずつ組み合わせて接種すれば合計で180通り、1回目と2回目の接種順序を入れ替えれば360通りの接種スケジュールがあることにお気づきでしょう。
12(種類)X 15(種類)X2=360(通り)
わたしのnoteでは、異種ワクチン併用接種がワクチン史にもたらす歴史的インパクトについて書くとともに、現在進行形の「異種新型コロナワクチン併用接種」の治験や実施状況についての具体例を2回に渡って確認していきたいと思います。
安全性だけではない、異種ワクチン併用接種が「禁じ手」だった理由
ワクチンの基本は「初期化(プライミング)+ブースト」と呼ばれる2回接種です。
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