私なら次の接種にノババックス製新型コロナワクチンは選ばない
日本でも承認され、公的接種に加わったノババックス社製の新型コロナワクチン。ファイザー製、モデルナ製など「mRNA」の新しいテクノロジーを使ったワクチンとは異なり、「組み換えタンパク」という比較的歴史あるテクノロジーを用いていることや副反応が少ないとのふれ込みもあり、ファイザー製やモデルナ製の接種を控えた人などから、問い合わせや予約が殺到しているとの報道を目にしました。
ノババックス製はHPVワクチンと同じ仕組みで作られている
日本では人気だというノババックスの組み換えタンパクワクチンは、何がそんなに優れているののでしょうか。
NHKはこちらの記事で、ノババックスのワクチンを「従来のインフルエンザワクチンなどと同じ仕組み」なので、アレルギー体質の人でも接種できると報じています。しかし、インフルエンザワクチンでノババックスのワクチンと同じ仕組みを使っているのは一部のワクチンだけなので、この報道にはちょっとした違和感を覚えます。
一方、どのメーカーから出た製品でもノババックス製新型コロナワクチンと同じ組み換えタンパクのテクノロジーで作られているワクチンがあります。
NHKをはじめメディアが「副反応が強く危険だ」として報道じてきた、あの子宮頸がんを予防するHPVワクチンです。つまり、「ノババックスの新型コロナワクチンは子宮頸がんワクチンと同じ仕組みで作られている」と報じるのが正確です。
ちなみに厚労省のウェブサイトには、組み換えタンパクワクチンの中にちゃんとHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンが列記されています。
ヨーロッパでも日本と同様に「ファイザー製やモデルナ製など新テクノロジーのワクチンを敬遠する人たちも、ノババックス製のワクチンなら接種してくれるのではないか」との期待が寄せられていました。しかし、蓋を開けてみると、ファイザー製やモデルナ製を接種しなかった人はノババックス製も接種しようとはせず、1回もワクチンを打たない人の割合は全く減ることがありませんでした。
もし、欧州とは違って日本では「ノババックスなら打ちたい!」という人がたくさんいるのであれば、恐らくは「子宮頸がんワクチンと同じ」ではなく、敢えて「インフルエンザワクチンと同じ」とPRしたノババックスのマーケティング勝ちということになるのでしょう。
ちなみに、アメリカではノババックス製のワクチンは緊急承認されていません。また、6月1日現在、このワクチンの12歳以上の子どもへの使用を認めているのはインドだけです。
ノババックス製ワクチンの安全性
痙攣する、歩けなくなった、慢性の痛みが続く、認知機能が落ちたなど、数々の恐ろしい副反応が報じられた子宮頸がんワクチンーー。
このワクチンと同じ作り方をしたノババックス製新型コロナワクチンは、本当の本当に安全なのでしょうか。
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