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今こそ「感染症法」を読んでみよう

日本でもコロナが落ち着きつつある今こそ、感染症法を読んでみませんか?

日本には、新型コロナ対策に大きくかかわる法律が2つあります

1つは感染症法、もう1つは予防接種法です。明治期にその基礎がつくられ、1990年代の改正で現在の形になったこの2つの法が、日本の新型コロナ対策のネックとなっていることはあまり知られていません。

一般の市民にとって「感染症法」、正式には「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」は、「新型コロナウイルスを5類感染症扱いに!」などと言って、ワイドショーで口角泡を飛ばす一部専門家の話でしかほとんど耳にすることはなかったかもしれません。

しかし、条文を読めばすぐ分かるのは、この法が感染症を1類だ5類だと分類するためのものでも、パンデミックを念頭に書かれたものでもないことです。

今日は皆さんにもこの法律の原典に目を通していただくと共に、日本の感染症法が世界的にもとても珍しい「ある特色」をもった感染症の基本法であることについて解説したいと思います。

100年以上前に作られた法律がもとになっている!

感染症法のもととなった伝染病予防法の制定は1897年と古く、その後、マイナーが改正が重ねられただけで、1999年まで100年以上にもわたって日本の感染症対策の基本法として適応されてきました

しかし、

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