「接種順」も重要!新型コロナワクチン交差接種最前線
このところ「交差接種」と呼ばれる異種新型コロナワクチンの併用接種に関する新しい報告が相次いでいます。しかし、日本の厚労省および専門家は交差接種に消極的です。
厚労省のウェブサイトでも、交差接種は1回目のワクチン接種後に重篤な副反応が生じた場合や、転居により1回目と同じワクチンを接種することが難しい場合などに限って認められるとしています。(10月25日現在)
日本ではワクチンの効果より副反応に注目が集まりがちです。今月20日、アメリカですべての新型コロナワクチンの交差接種が認められる根拠となったデータが発表された際も「米研究所 コロナワクチン「“交差接種”は安全」 効果に関する調査結果」と、効果に関する調査なのに安全性が強調されたタイトルの報道がありました。
しかし、世界がいま交差接種に期待しているのは、同じワクチンを打てない人の消極的な選択肢としての役割ではありません。同一ワクチンの接種では得られない強く長い免疫応答です。
日本でも変異株の出現やワクチンの減弱に対する懸念から、追加のブースター接種接種が予定されているなか、今日は最新のデータを踏まえつつ、交差接種を積極的に取り入れていく際の考え方について詳しく解説します。
「ブースター接種=3回目の接種」という誤解
ワクチンの基本は、「1回目接種:プライミング(初期化)+2回目接種:ブースト(増強)」です。
簡単に言うと、1回目の接種で「こういう敵が来たら攻撃するんだよ」と標的を教え、2回目の接種で「わかったね?忘れないでね」と、もう一度標的を教えてやることで攻撃力を高め、定着させるのです。
3回目の追加接種は言ってみれば、「覚えてる?しっかり思い出してやっつけてね!」と免疫系にリマインドして攻撃力を回復する復旧作業です。
最近、「ブースター接種」という言葉が、まるで3回目の接種のことようにメディアで使われるのを見かけますが、
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