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結局どうする?日本も5歳から11歳へ新型コロナワクチン推奨へ

厚生労働省は8日、5~11歳の接種に予防接種法上の「努力義務」を課すことを決定したとの報道がありました。

12歳以上の子どもにはこれまでも努力義務が課せられていましたが、小さな年齢の子どもの新型コロナの重症化リスクは低く、ごく稀に起きる心筋炎などのワクチン副反応のリスクのデータは揃っていないため評価が難しいとして努力義務は見送られていました。

今回推奨に踏み切った理由について厚労省は、5歳から11歳に対するワクチンの効果と安全性に関するデータが集まったからとしています。厚労省の発表資料を見てみると、5歳から11歳の子どもにも接種から1か月後くらいまでは効果が確認されており、懸念されていた男子の心筋炎の副反応は、12-15歳、および16-17歳の男性の報告率よりもこの年齢の男子で低く、高い年齢の子どもでも大事に至るケースはないこと分かったから、とあります。

しかし、この話ならもう何ヶ月も前に分かっていました。また心筋炎のリスクがより高いという12歳以上には早々に努力義務を付したにも関わらず、5歳から11歳にはなぜ今ごろになって推奨なのか。この説明には釈然としないものを感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか

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厚労省発表の有効性に関する資料1
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厚労省発表の安全性に関する資料2

重症化リスクの低い子どもの新型コロナワクチンの推奨は、安全性に関する懸念からというよりも必要性に考え方の違いから、他の先進諸国の間でも揺れに揺れてきました。

国は、ここへ来て推奨(日本でいう「努力義務」)に踏み切った理由をもっと明確にする必要があります。また、いま接種することのメリットと限界について、もっときちんと説明する必要があります。

子どもは「1回接種」とする国の納得!の理由

日本ではこの度、5歳から11歳の子どもに3週間をあけて2回の接種が推奨されることになりました。

しかし、海外には、基礎疾患のない健康な子どもには接種を1回だけ推奨している国があります。体が小さいからでも、もともと重症化しにくいからでも、免疫応答がいいからでもありません。

1回のみの接種を推奨している国には、たとえば

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