もじゃらんこものがたり
1⃣ももちゃんとみみちゃん、ふたりだけのせいかつ②
さていそがしいというのは、あるいみ、たすけぶねになります。
ももちゃんとみみちゃんは、まいにちのくらしが、ややぐちゃぐちゃでもやることがやまほどあったので、かなしみにくれているひまはありませんでした。
まいにち、あさおきてごはんをたきます。
ごはんはなにでたく?みず?せんざい??
みそしるっておゆにみそをとくだけ?こんぶをいれるの?
がっこういかなきゃ! さくらえんいかなきゃ!
ふたりはだいこんらん。
みみちゃんはまだじぶんでふくもきれないけど、ぬいだふくはせんたっきまでもっていっていれました。
はみがきだってふたりでかわりばんこにおたがいのはをみがきます。
しばらく、みみちゃんのウンチがでなかったとき、やさいやおみずがたりないのだとわかって、あわててニンジンとキノコをきってスープにいれました。
あめふりのかいものはたいへん!
ふたりでおもたいかいものかごをかかえてびしょぬれになりながらいえにかえりました。
おかねがなくなってしまうのがこわくておかしはかえません。
でもふたりがすきなバナナはかいました。
だってすこしくらいはたのしみもなくっちゃ。
よるは、こたつぶとんのなかにかいちゅうでんとうをいれてふたりで、もじゃらんこのおはなしのつづきをかんがえました。おかあさんのいいつけですからね。
「えーとっじしんがおきたんだよね。したからすっごくおおきなうめぼしがでてくるのは?」
「うめぼしすき」
「それはしょっぱいうめでした」
「わたち、あまいのがいい」
「そのしょっぱいうめが、しおをあらいながしておちゃづけになるために、もじゃらんこたちがたすけるの」
「おー!たすけよう」
もじゃらんこのおはなしづくりは、だんだんはくねつし、6ぴきのもじゃらんこいっかが、ゆめにとうじょうすることまでありました。
ゆめのなか、ももちゃんはなつのゆうぐれ、もじゃらんこたちとおんせんにつかり、からだがまっしろになるせっけんをつかいました。あんまりみんながしろすぎて、だれがなにいろだったかわからなくなってしまいました。
ももちゃんは、「ほらほらっかぜひくといけないから」といって、あかいもじゃらんこににじいろのシャツをきせ、みどりのもじゃらんこにピンクのスカートをはかせました。
みみちゃんは、どんぐりでつくったブランコにのってゆらゆらゆれていると、みどりのもじゃらんこがとなりにやってきてしんけんにいうのです。
「すきなおんなのこができたもじゃ」
みどりのもじゃらんこはあついしせんをみみちゃんにおくります。
みみちゃんはこまりがお。
「むしはちょっと…」
ともごもごいいました。
もじゃらんこのおはなしづくりはたのしいけれど、ひるま、ももちゃんは、がっこうにいかなければなりません。
やっとおわったがっこうからのかえりみち、おとこのこがみちばたでうずくまっていました。
「だいじょうぶ?けがしたの?ばんそうこうあるよ」
ももちゃんが、こえをかけるとおとこのこはくびをふりました。
「とりが…」
よんでくれてありがとうございます。つづきはあしたこうかいします。