
【要点まとめ】『フランス人は子どもにふりまわされない 心穏やかに子育てするための100の秘密』
現役保育士・日本語教師オススメ本
『フランス人は子どもにふりまわされない 心穏やかに子育てするための100の秘密』
アメリカ人ママがフランスに移住して、そこで見た「フランス流子育て」から学んだことや、心穏やかに子育てができるエッセンスが書いてある本。
教育や子育ての専門家が書いた本ではないので、真剣にとらえ過ぎずに「こんな子育てもあるのね♪」と参考程度に読むとおもしろいかと。
話し口調で翻訳されているので、とっても読みやすい!
雑誌感覚で、さくさく読めます◎
今回、「なかなか日本ではできないだろうな」と思ったポイントは割愛し、日本人ママにも参考になりそうな点をまとめています。
ちょっと海外の子育てを知ってみたいな、という方、ぜひ読んでみてください♪
今ならKindle Unlimited(読み放題)対象本です。
登録すると、最初の30日間無料で、200万冊が読み放題!
わたしも2年以上愛用しているサービス。登録はコチラから↓↓
妊婦の心得
落ち着きが大事
妊娠中、アメリカでは「こうすべき」だとかどれがベストだとか色々心配することが多いが、フランス人ママはもっとどっしり構えているそう。妊娠中の用語でよく使われるのは「落ち着き・バランス・禅」。1人分を少量食べる
出産後に以前の体形に戻せるように、医師からの体重増加の制限をきちんと守ること。(このあたり、日本もきっちりしていますよね)
フランスのガイドブックによると、妊婦は1日200~500カロリー余分に必要で、それ以外は「脂肪になる」と警告しているそう。部分麻酔は悪くない
フランス人は、痛みに耐えられるのが偉いとか、母親としてつらい経験も必要などという認識はない。あくまで大切なのは、「赤ちゃんを安全にママの子宮から腕の中に渡すこと」。
赤ちゃんとの接し方
赤ちゃんにも礼儀正しく
フランスの親は赤ちゃん言葉で話さない。子どもに対しても「ありがとう」「こんにちは」と礼儀を尽くして言っている。早い段階での礼儀作法が、あとになって落ち着いた敬意のある関係を築く。四六時中、刺激を与えない
読み聞かせや会話も大事だが、つねに与えすぎない。安全な場所で自由のゴロゴロ転がれる時間もしっかり与える。少しずつスケジュールを守らせる
生後3か月以降は、次のことが一般的。
*赤ちゃんはできるかぎり毎日、同じ時間に食べるべきである。
*少しずつを何度もより、多めの食事を少ない回数のほうがベター。
*赤ちゃんは家族の決まった食事リズムに合わせるべきである。
だんだん食事と食事の間隔を延ばしていき、大人と同じ食事のリズムで食べられるようにしていく。ベビー食品やミルクも悪くない
母乳が主流ではないフランスでも、母乳で育てないことに対して罪悪感を 抱いている人もいる。けれども、フランスの女性たちは今もなお、強制 されて母乳育児をするのは不健全で、楽しくないと思っている。
母乳にするかどうかや母乳期間は、母親が自分の判断で決めることで、周りに言われて決めることはないと信じている。 母乳育児を行う一番の理由は、彼女たちに言わせると、あなたとあなたの赤ちゃんがそれを楽しんでいるかどうか。最初の離乳食は野菜
フランスの親たちは、生後6か月からホウレンソウやニンジン、ズッキーニなど野菜の風味付きのピュレから始めて、それから果物や少量の肉類、魚などに移っていく。
赤ちゃんの睡眠
睡眠のサイクルをつなぐのは一つのスキル。そのスキルを生まれつき身に付けている赤ちゃんもいるけど、ほとんどの子はそれをマスターするために練習しなければならない。
赤ちゃんにも話す
フランスの育児書には「赤ちゃんが初めて一晩中寝てくれたら、親はそれがどんなに嬉しくて誇らしく思うかを本人にも伝えるべき」だと書いてある。ちょっと待つ
生後2~3週間から、夜に赤ちゃんが泣くときは、少し待つ。すぐに抱き上げると一人で次の睡眠サイクルに入るスキルを磨くチャンスを逃してしまう。5分待っても泣いていたら、何かを必要としていると考え、抱き上げる。
→ 「最初の4ヶ月」に実行すると上手くいく
すぐに駆けつけることで、あなたは自分を献身的な親だと感じるかもしれない。けれども実際は、わが子を学習もできず、成長する準備もできてい ない無力な存在として扱っていないですか?最初の4ヶ月を逃したら、泣きっぱなしにする
長時間泣きっぱなしにすると、数日で慣れ、夜寝るようになる。これも赤ちゃんに話して伝えること。赤ちゃんを睡眠モードにする
昼間は赤ちゃんが寝ていても、日光を浴びさせるようにする。
ベッドに向かう前の儀式(お風呂に入れる→パジャマに着替える→歌を歌う→絵本を読むなどの流れ)も必要。
そのあと、部屋を暗くしてベッドの中に入れる。すぐにうまくいくとは期待しない
「夜、おとなしく眠ってくれる」と信じ続けることが大切。
そう信じていることを赤ちゃんにも伝える。
子どもの食事
子どものための食べ物はない
子ども用メニューとしてアメリカによくある「チキンナゲット・フィッシュフィンガー・ピザ・フライドポテト」は、フランスでは子どもたちにとってたまに食べる食事で、日常的なものではない。
親は好き嫌いの多い子には絶対したくないので、早い年齢から親とほとんど同じものを食べている。おやつは1日1回
フランスでは食事の時間と「グーテ」と言われる午後のおやつのみ。
おやつの時間には、甘いものと乳製品、果物など。お菓子で機嫌をなだめない
泣き叫ぶときにおやつを与えてしまうと、泣けばもらえると思ってしまう。冷蔵庫の管理者は親
フランスでは子どもが勝手に冷蔵庫を開けて好きなものを取り出すことは許されていない。家庭でのおやつの回数と、無秩序奈状態を減らすため。子どもに料理をさせる
自分が作った食事には、思い入れが強くなるもの。
子どもに料理をさせる際の小さなミスは気にしない。
一緒に料理をしながら話すコミュニケーションの場にもなる。先に野菜を出す
お腹は空いているときには、その野菜を食べたいと思うはず。家族全員が同じものを食べる
子どもが何か食べなかったり、少ししか食べなかったら冷静に対応する。決して代わりに何かを与えることはしない。
子どもが離乳食から卒業したばかりだったら、徐々に新しいものを出す。一口だけでも必ず食べさせる
フランス人が子どもに食事をさせる時の基本。
テーブルの上の料理は、少なくとも一口は食べなければならない。その際、注意して見守ること。怖い顔は禁物!子どもが一口でも食べてくれたら、それを認めてあげること。親が食べ物を決め、子どもは量を決める
食べ物は少なめに出し、全部食べるよう強制しないこと。
おかわりが欲しいという前に勝手に足すこともNG。
ゴールは食事のたびに子どもの口に栄養のあるものを入れることではなく、子どもが自分から食べ物を楽しみ、自分で食欲を調整できるように導くこと。水を飲む
ジュースを飲むのは朝食か、たまにおやつのとき。それ以外は水。食べ物について話す
食べることは栄養のためだけでなく、五感を磨くのに最高の体験であることを伝える。
「このリンゴは酸っぱい?甘い?」
「サバとサーモンの味はどのように違う?」
など食べ物を話題にして、会話のきっかけにする。1日の栄養バランスを頭に入れておく
フランスでは、昼食で一日に必要なタンパク質のほとんどを摂取し、夕食は穀物や野菜を中心にすること。
甘いものは昼食のデザートかおやつの時間に。
夕食のデザートはヨーグルトかチーズ、果物が一般的。食事時間は短く楽しく
家での食事は、幼い子どもに20~30分座っていることを期待しない。
レストランに行く際は、ルールを守らせる。
子どもとの接し方
子どもに読み書きを教えない
読み書きよりも「正しく」「勇気をもって」話をさせること。
このような体験をたくさん積んだ子どもたちが6歳になったとき、3歳で教わるよりずっと短い期間で読み書きを覚えられる。遊び時間をたっぷりと
子どもは遊びながら自分自身を形成していくため、「ただ遊ぶだけの時間」をたっぷりと与える。他の子どもたちとの関わり
子どもたち同士で遊んで、その中で社会性を身に付けることが大切。
中流以上の共働きの親は、子どもにベビーシッターをつけて家に置いておくより、デイケアセンター(保育園)に預けた方がいいと思っている。遊び場では、親は「傍観者」に徹する
1人で動けるようになったら、親の仕事は子どもが遊ぶのを観察すること。子どもが動くたびに声を掛けたり、ケンカのたびにすっ飛んで行ったりすることはしない。
自分自身で争いを解決する機会を与えていると考える。待つ練習の機会をたくさん与える
一人で気を紛らわせる方法を見つけたらちゃんと待てる子になる。
日常的に「待ってね」と言い、数分待たせる練習を何度もさせることで、待てる子になる。子どもに邪魔をさせない
緊急でない場合、会話を邪魔されたときは、「今〇〇さんと話しているからちょっと待って」と落ち着いて伝える。
子どもにとって急を要するときは「邪魔をしてごめんなさい、ちょっといい?」とことわるように伝える。
子どもに他人を尊重し、周りで起きていることに気付くことを教える。大人も、子どもの邪魔をしない
何か真剣に取り組んでいるときには、あれこれ質問したり、別のことをさせようと促したりしないこと。欲求不満を抑えることは重要なスキル
フランスの親は、子どもを欲求不満にして傷つけても気にしない。すぐに何かを欲しがったり、常に自分の気まぐれを押し通す子どもは幸せになれないと考えている。かんしゃくには落ち着いて対応する
道理に合わない欲求には、譲歩すべきではない。
かんしゃくを起こされてもルールは変わらない。お手伝いを積極的にさせる
社会の一員、家族の一員としての意識を育てる。枠組みをつくる
枠組みを決めるが、枠の中では子どもが自分で何とかできる限りは自由にさせる。
たとえば
①週末はテレビを2時間だけ見ても良い。いつ見るか、何を見るかは自由
②甘いものは普通の時間に食べてはいけないけど、おやつの時間ならOK
③必要のないものは買わないけど、自分のお小遣いでなら買っても良い
など調停者になってはいけない
友達同士、きょうだい同士などでケンカをしても、大人は調停者にならないこと。子どもたちだけで、できる限り解決させる。ほめられ中毒の子どもに育てない
子どもが絶えずほめられて満足していたら、自尊心は育たない。
子どもたちは自分で新しいことを始め、それをうまくすることで自尊心を育てる。何事もやりすぎないこと。子どもにもプライバシーを
フランス人は、人は誰にでも個人の領域を持つ権利があると信じている。
どんなにおせっかいな親でも、子どもにはプライバシーが必要だと言い、成長するにつれて、何か秘密を持つことを受け入れている。信念を持って「ダメ」と言う
フランス人の「ダメ」に説得力があるのは、それを頻繁に言わないから。その秘訣は、頑とした言い方。子どもにはダメと言う親が本気で引き下がるつもりがないときは伝わるもの。ルールの裏の理由を説明する
「ダメ」と言うときは、なぜダメなのかも常に説明すべき。事を荒立てない
不機嫌になった子どもを相手にするとき、この言葉をよく使う。
子どもの年齢は関係なく、親は雲行きが怪しくなった瞬間から、子どもには落ち着いて対応し、雰囲気を明るくするなどして、激しさを取り除くべき。目で睨みつける
くらだないイタズラに対して一番ふさわしいのは、子どもを「目で睨みつける」こと。「ちゃんと見ているよ、用心しなければなりませんよ」というサインになる。
大切なことは、子どもが自分でルールを破っていることに気付くこと。
最後に
最後にパリの公立デイケアセンター(保育園)のメニューが載っています。どれも美味しそう♪
ですが、給食のバリエーション、食育の観点から見ると、日本も負けていないのでは、と思います。
わたしの住むドイツでは、びっくりするほど質素なメニューが多く(野菜がとっても少ない!)基本的にワンプレート。
それでも、おやつの時間に、きゅうりやにんじん、パプリカが切っただけでそのまま出てきたり、甘いおやつよりは身体にいい面もあるのですが…。
それぞれの国によっての違いも、興味深いですね。
今回この本を読んで、フランス人の子育ての基本として
・子どもを1人の人間として尊重する
・社会の一員であると認識させ、「自律」させる
そこが、揺るがず根底にあるのだと感じました。
また、「セクシーなままで」「女性でいるように努力する」などの項目では、「さすがフランス!」といった印象でした。
子どもを産んだからと言って、基本は「自分」。
「自分の人生を楽しむ」の基本スタンスは、崩さないのですね。
(この項目は、あまり現実的でないと感じるものも多かったので、割愛しました。)
気になる方、ぜひ読んでみてください!
今ならKindle Unlimited(読み放題)対象本です。
登録すると、最初の30日間無料で、200万冊が読み放題!
わたしも2年以上愛用しているサービス。登録はコチラから↓↓