【要点まとめ】『頭のよい子の親がしている28の習慣』
『頭のよい子の親がしている28の習慣』を読んで
この本の著者:苫米地英人さんの本は、教育関係に限らず何冊が読んだことがあるのですが、この本のタイトルに惹かれて読んでみました。
率直な感想は、「ここまでできる親はなかなかいないだろうな」でした。
仕事上、たくさんの保護者を見ているので、自分の仕事をしながら子育てをしている親たちが、ここまでするのはなかなかハードではないか、とは思います。
が、全部実践できずとも部分的に、また意識下に置いておくだけだとしても、子どもに関わる上でメリットがあるかと思います。
28の習慣をここですべて紹介するのは難しいので、重要だと思うポイントをいくつか紹介します。
全部気になる!という方は、ぜひ実際に読んでみてください。
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「子どものIQを上げる」親の心がけ
IQを上げるカギは「クリティカルエイジ(0~13歳)」
クリティカルエイジとは、「脳の学習限界年齢」のこと。
13歳までは脳は発達し続けて、学習能力が非常に高いそうです。
筆者の苫米地さんも、アメリカの中学へ行きだして数週間で英語をマスターしたのだとか。
さすがに誰もが苫米地さんのように簡単にマスターできるとは思えませんが、やはり大人に比べたら格段に吸収力が違います。語学のマスターにも、この「クリティカルエイジ」の間が良いとのこと。
ドイツ在住で、子どもの日本語教育に関わっているわたしも、この現象は何度も見たことがあります。
ドイツの現地校へ通い、ドイツ語オンリーで過ごしていた子でも、親と日本へ数週間一時帰国し(この場合、母親か父親のどちらかが日本人)ドイツに戻ってきた時には日本語をペラペラ話している・・・!
この「クリティカルエイジ」の時期の子どもたちの脳はどうなっているんだと、いつも感心します。
「疑問をもつ→説明する習慣」をつけさせる
子どもが質問してきた場合、親が答えを知っていたとしても、すぐに答えを教えないこと。
「あなたは、どうしてだと思う?」と逆に質問することで、子どもなりの仮説を立てて答えてくるはずです。
そこでさらに質問を重ね、どんどん説明させると◎
子どもの答えが合っているか合っていないかは重要ではなく、
疑問を持つ→「こうだからかな?」と仮説を立て、それを説明する
という行為が重要とのこと。
あえて少し負荷をかける
簡単な問題ばかりでは、子どもは飽きてしまいます。
あえて「すこし難しい計算問題」「すこし難しい本」を与えることで、クリティカルエイジの子どもたちには、良い刺激になります。
ただし、子どもがやる気を失うレベルの難しさでないこと。
IQを上げるのを阻害するものは「テレビ」
一方的に視聴者に情報を送りつけるテレビは、考えるスキを与えません。
小さい頃からテレビを見すぎると、自分で深く考えることをやめてしまうのです。
テレビ番組では、万人ウケするように情報がかみ砕かれていたり、画面の下にテロップが出たりしますよね。これは特に、思考の抽象度を下げてしまうので良くないのだそうです。
(わたしも無意識で、テロップを読みながらテレビを見ていることに気が付きました・・・。)
ただし、テレビが全く悪いわけではありません。
見せるならば、報道番組か教養番組にしぼること。
わたし個人的には、ドキュメンタリーや教養番組をただ見せるだけでなく、それをネタにして「番組を見たあと、一緒に問題や解決方法、お互いの意見などを話すこと」は、思考を深める上で意味があると思います。
「エフィカシー」と「コンフォートゾーン」
「エフィカシー」とは「自分はこういう人間だ」というセルフイメージ。
「コンフォートゾーン」とは、「心地いいな」と感じられる状態。
人間が最大限の能力を発揮できるのは、「コンフォートゾーン」にいる時です。
「自分はテストで60点ぐらいしか取れない人間だ」というエフィカシーを持っている場合、60点を取ることが「コンフォートゾーン」、つまりそれを心地いいな、いつもの状態だな、と感じるのです。
このエフィカシーを「自分は90点を取れる人間なんだ」と変えていくと、60点を取った時に、「これは本来の自分ではないな。心地よくないな」と感じるようになるそうです。
エフィカシーとかけ離れたことが起こったとき、脳は無意識に、その差を是正しようとするため、実際にテストの点数も上がるのかもしれません。
エフィカシーを高めるには
①目標を決める
↓
②それを実現させるためのエフィカシーを設定、頭の中でイメージする
↓
③無意識にそこと離れていると実力が伴ってくる
親はエフィカシーと離れていたら、「あら、あなたらしくないわね」と自分らしさから離れていることだけ伝えてあげること。
プレッシャーは掛けずに、あくまで「あなたならもっとできるよ」という態度でいること。
読書でIQを上げる
月100冊の読書習慣
読書をすることで「知らないことが見えるようになる」のです。
ジャンルを設定せずに読むことが大切なのだとか。
苫米地さんは、書店の月間売上ランキングを1~100位まで読むことを提案しています。(小説やゲームの攻略本などは、除外)
ちなみにわたしはこの章で「ひえー、それは無理…。」と圧倒されてしまいました。(笑)
IQが高いとは、抽象度高くものごとを捉えられること。
これは何度もこの本の中で書いてあります。
確かにこれだけの冊数の本を読めば、抽象度は上がりますよね。
わたしも月100冊は無理そうだけれども、せめて10冊、いや20冊・・・???
本の内容に、つねに「反論」を考えながら読む
これは、わたしの大学の教授からも聞いたことがあるポイント。
ただ受動的に読むのではなく、
「こう書いてあるけど、この場合だったらどうなるだろう」
「でも実際はこうなのではないか」
「わたしなら、この意見のここに賛同できない」
など、自分なりの反論、意見を持ちながら読むことが大切だそうです。
子どもの読書に必要なことは
子どもにはあくまで、「読書は生活に役に立つ道具になること」を伝えることが大切なので、量は関係ありません。
逆にたくさん読ませようとして、読書嫌いになってしまっては、元も子もありません。
子どもが何かを知りたいとき、その答えを本の中で見つければ、本を読むことが子どもにとっての「コンフォートゾーン」になります。
その体験をたくさんさせてあげること。
また子どもの読みたい本を選ばせること。
親は「大人が子どもに読ませたい本」を選んでしまいがちです。
何がおもしろいのか、何が重要かは、大人が決めないこと。
ただ、家庭にいろいろなジャンルの本があることは大切です。
子どもに読むことを強要はせず、いつどんなことに興味を持つかわかりませんから、親の好きなジャンルだけでなく、幅広く揃えてあげましょう。
家庭の蔵書は、2000~3000冊が理想だそうです。
ちなみに、わたしの実家では、とても幸運なことに、山のように本がありました。
母が文系、父が理数系だったこともあって、ジャンルもそれはそれは様々。
今思うと恵まれた環境だったと思います。
性格も興味の真反対のわたしと弟ですが、2人ともがそれぞれの興味をそそる本が大量にあったことで、読書が身近になったのだと思います。
子どもの進路はどうする?
東大ではなく世界のトップ10に入っている大学を目指す
苫米地さん曰く、受験勉強はテクニックを覚えれば、ある程度攻略可能。
だが、それで東大を目指すのではなく、世界レベルで考えるべきだとのこと。
世界大学ランキングでも、トップ100に入っているのは、東大と京大だけで、日本の大学がレベルが高いとは言いがたいそうです。
エフィカシーを高く持ち、視野を広げて、日本の大学だけを見るのでなく、海外の大学を選択肢に入れることで、世界レベルでの活躍ができるようになるかもしれません。
世界レベルの大学の特徴や詳細を知る
苫米地さんは、アメリカのイェール大学とカーネギーメロン大学で学んでいたそうです。
それぞれの大学に個性があって、何に重点を置いているのかが違います。
自分の学びたいことに合った大学探しも重要です。
ここでは紹介しきれないポイントがたくさんあったので、今のわたしが思う重要なポイントを抜き出してまとめてみました。
詳しく読みたい方は、ぜひ手に取ってみてください。
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