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一般的なアパートがホスピスに。"ホスピスケア"に特化したホームホスピスの実態とは

この記事は、"自分のおばあちゃん(癌闘病中)を預けられるか"を選定基準としたホスピス見学レビュー記事です。ご家族をホスピスに預けようか悩まれている方にとって、参考になれば嬉しいです。

今回は、ホームホスピスてんきさんへ見学に行ってきました。

ホームホスピスてんき(千歳烏山駅徒歩5分)
駅からのアクセス   ★★★★★(場所による)
施設の雰囲気     ★★☆☆☆
看護師さんの雰囲気  ★★★☆☆
家族に対してのホスピ ★★★★☆
料金体系       ★★☆☆☆
総評         ★★★☆☆

「ホームホスピス」と「医療型ホスピス」の違いとは

「ホスピス」とは終末期を迎えた患者が過ごす"終の住処”として運営されていますが、その運営形態は様々です。
また一口に「ホスピス」といって「ホームホスピス」と「医療型ホスピス」とでは大きな違いがあります。今回訪れた施設は「ホームホスピス」なので、両者の違いについて少し説明させてください。

まず一つ目の違いとしては、「看護師が24時間体制か、否か」です。

◼︎「医療型ホスピス」・・・看護師が24時間常駐している
◼︎「ホームホスピス」・・・介護士が24時間常駐している(看護師は基本的には外部からの訪問看護)

また見た目にも大きな違いがあります。

◼︎「医療型ホスピス」・・・基本的に19床以上の大型施設
◼︎「ホームホスピス」・・・空家などを改装した古民家

見た目の違い(一例)

医療型ホスピスへの見学レビューはこちら↓

このように、「医療型ホスピス」に比べ、小規模で展開をしている「ホームホスピス」では、入居者がより「家」として過ごすことができる環境が用意されています。

終末期特有の身体的、精神的な苦痛に対してのケア、といういわゆる”ホスピスケア”を受けることができます。

アットホームさ、個々人の生活ペースを重視されたい方にはとてもおすすめです。

アパートが丸ごと1棟ホスピスに!?自宅さながらの施設

「ホームホスピスてんき」の外見

今回見学に行ったのは、東京都京王線の千歳烏山駅から徒歩5分程のところにある「ホームホスピスてんき」
到着すると、一見隣のアパートと変わらず、どこに施設があるのか迷った程でした。

施設は、みんなで集まる共用スペースと、共用スペースに紐づいているベッドが置かれている個室、そしてアパートの一室が居住スペースとして、分かれていました。(写真を撮れなかったので、イメージ図を描きました)

共用スペースは約4畳ほどのとても小さなスペースで、机と椅子が3つ並べており、入居者さんが2名座っていました。

事務所代わりの小さな机やコピー機などもそのすぐそばにあり、見学説明もその場で実施されました。

施設内のイメージ(めっちゃ密度高い)

入居者さんの隣に座りながら説明を受けたのは初めてだったので、すごく新鮮な印象がありました。

一人の方は認知症で、もう一人の方は腰を痛めて車椅子で過ごされている方でした。
どちらも元々訪問看護サービスを受けていたのですが、より手厚くサービスを受けるために、こちらの施設に移ってこられたそうです。

共用部に繋がっている個室以外に、アパートの部屋がそれぞれの居住空間となっていました。

中に入ってみると、ベッドやロープがついている以外は通常の家と何ら変わらなかったため、こういう形態のホスピスがあることにとても衝撃を受けました。

室内のイメージ

自宅でヘルパーさんをを呼ぶよりもコスパが良い施設入居

上述した通り、こちらのホームホスピスでは、介護士が24時間常駐しており、外部の訪問看護が週1の定期訪問に加えて、随時呼ばれた時に訪問するという形式を取っているようです。

医師の訪問診療は月2回ほどで、往診に行っているときもあるので、医療型ホスピスと比べると医療のスピード自体は遅くなってしまう傾向にあるようです。

料金体系は、入居金18〜20万円+30万円ほどで医療型ホスピスよりも高い設定となっていました。
(おそらくホームホスピスてんきさんは、世田谷区のアパートを一棟借りていることからも、ベースの家賃が高いのではないかと推測しています。)

しかし、24時間ヘルパーさんの介助が必要な方にとっては、自宅にヘルパーさんを呼ぶよりも、ここで過ごす方がコストは抑えられるそうです。
そのため、自宅の延長線上で個人のペースに合わせて生活したい、という方のご入居が多いそうです。

医療措置は、「医療型ホスピス」と変わりなく受けられる

全部で7床のこじんまりとした施設ですが、点滴などの医療的な措置は問題なく受けられるようです。

受け入れ患者の制限はなく、病を患っていない認知症の方から、病気で寝たきりの方まで幅広くいらっしゃいました

また人数が少ないからこそ、家族に対しても入居者の体調に変化があったら随時連絡を入れたり、レクリエーションをしたらその日の写真をLINEで送ったりなどをしているそうで、ご家族への寄り添いが素敵だなと思いました。

また、見学担当してくださった看護師さんも以前お父様をこの施設で見とった経験があるそうで、「自分の家族を預けられる施設」をまさに体現されていらっしゃるなと思いました。

ホームホスピスてんきの総括
施設全体の狭さや、古民家ならではのアットホームさが好みを大きく分けそう。料金体系は、医療型ホスピスよりも高い設定になっているものの、自宅さながらの、自分の生活ペースを守って過ごされたい方にぴったり。
ご家族へのコミュニケーションも重要視されたい方にはとてもおすすめです。

以上!ホームホスピスてんきの見学レビューでした。

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私は「自分の家族を預けられる」ホスピスを日本にもっと増やしたい。
行き場のないシニアにとっての選択肢を増やしたい。
そして、将来的には自社の施設を持ちたいと思っています。

そのための情報収集など細かに行なっているので、ホスピス選びに悩んでいる方は、無料相談を受け付けています。
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