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病院さながらの雰囲気がお好みの方におすすめ!業界最大手ホスピスの実態とは?

この記事は、"自分のおばあちゃん(癌闘病中)を預けられるか"、を選定基準としたホスピス見学レビュー記事です。ご家族をホスピスに預けようか悩まれている方にとって、参考になれば嬉しいです。

今回はホスピス業界最大手の医心館S施設に見学に行ってきました。

医心館S施設
駅からのアクセス   ★★★★★
施設の雰囲気     ★★☆☆☆
看護師さんの雰囲気  ★★☆☆☆
家族に対してのホスピ ★★★☆☆
料金体系       ★★★★☆
総評         ★★★☆☆

駅から徒歩10分以内の好立地。家族の通いやすさはバツグン

流石は最大手、施設は駅からめちゃくちゃ近いです。

医心館ではどの施設も主要都市の好立地を押さえており、私が見学に行ったS施設も駅から徒歩6分の場所にありました。

地方の施設でも駐車場を完備してようで、近くのコインパーキングを探す必要もないので、頻繁に通う方からしたらめちゃくちゃありがたいですよね。

私は、おばあちゃんを預けるなら、頻繁に訪問したいし、急変時にはすぐに駆けつけたい、と思います。同じように考えるご家族からすると、自宅からの通いやすさは重視するポイントの一つになると思います。

駅からバスを乗り継いでやっと辿り着く…なんてホスピスも少なくないので、医心館のように駅からも徒歩圏内で通えるのは、家族にとってはかなりありがたいと思いました。(スタッフさんも通いやすくて良さそう!)

駅から程なくして見えてくる医心館の大きな建物

静けさ漂う施設の雰囲気はまるで療養病棟

施設に到着すると、入り口付近にインターフォンがあり、名乗ると入れるシステム。ただ、24時間誰でも面会可能とのことなので、夜中のセキュリティはどうなっているのだろうか…と、少しだけ心許ない感じもしました。

施設に一歩入ると、静かな廊下に個室部屋が奥までずらりと並んでいました。第一印象は「療養病棟」。
私は自宅のような雰囲気を味わえるアットホームさを求めていたので理想とのギャップを感じました。

リビングとその奥に並ぶ個室

お部屋の中はどの階のどの部屋も全く同じデザインで、壁紙の一面だけ色が付いています。全室個室なので、個人のプライベートは守られていて、夜はゆっくり眠れそうです。

部屋のレイアウトは自由に変えられる、とのことですが、自由に変えられるほどのスペースもないので、基本的にはこのままご入居される方が多いのだろうなと思いました。

全室同じデザインの個室

トイレは3部屋に1つ。
なので、部屋によってはトイレまでまあまあな移動距離があります。

希望を出せばトイレに近い部屋を案内してくれるようですが、どの部屋がどのタイミングで空くかは全くわからない状況なので、ほとんど運で決まりそうです。
入居者本人に、トイレ付き部屋の希望があるかは事前に確認が必要そうです。

お風呂場もトイレ同様に共同で、寝たまま入れる寝位入浴タイプの浴槽と、車椅子のまま入れる座位入浴タイプの2種類がありました。
私たちが普段使用する一般浴は使用していないそうです。

見学対応者はマンモス級の知識を持つソーシャルワーカーさん

ホスピスによって見学対応をする人は施設長、看護師などと変わりますが、医心館の場合はソーシャルワーカーのAさん(いわゆる生活相談員さん)が担当してくれました。

他社に比べて、説明がずば抜けて的確でわかりやすい。何を聞いても、0秒で正解が返ってくる、「すごい知識量..」と素直にびっくりでした。

ホスピスの入居を検討する人って、最初右も左も分からない状態で、私も例に漏れず分からないことだらけでしたが、Aさんは巧みな説明力で私が持つ不明点を全て解決してくれました。

ちなみに利用料金は、総額25万円ほど(要介護5・医療保険負担1割の場合)。内訳は家賃・管理費・食費・介護保険・医療保険・その他オムツ代などです。

一連の説明を受け、最後に「急変時についての事前確認書」の書類を渡されました。要するに、"患者が急変した時に延命措置しますか?"という契約書です。

Aさんは私に契約書を見せながら、

「人工呼吸器は一度つけたら一生外せないんです」
「心臓マッサージは肋骨を骨折する恐れがあります。その骨が肺に刺さって肺が開いてしまうことがあります」

など、「延命措置をお勧めしない」方向で、たくさんのお話をしてくださりました。

リスクのお話を聞けるのはとてもありがたかったのですが、強い意志がない人は全員、「それであれば、延命措置はしない」という選択を本人に相談する前にこの場で取ってしまうだろうな、と思ってしまうほどでした。

私は正直、命のことなので、まずはゼロベースで本人の意思を聞き家族で話し合いたいと思っていたので、"面倒な延命措置はせずに、そのまま施設内で看取らせてくれ"、と言われているような感覚が少し苦手でした。

急変時についての事前確認書一部

24時間予約なし面会OKはかなり助かるが、それ以上でも以下でもない

医心館への面会は24時間予約なしで、一回当たりの時間と人数の制限がなく、持ち込みや差し入れも自由とのことなので、面会に関してはかなりの寛容さを感じました。

一方で、"最低限のことは整えますので、あとはご自由に過ごされてください"、という印象があり、例えば家族のメンタルケアや、患者の「やりたい」を全力で一緒に叶えます、といった寄り添いのスタンスは基本的には見えません。

また、途中すれ違った看護師さんは、目があっても挨拶がなくスルーされてしまったので、自分のおばあちゃんにも同じような態度を取られたら嫌だなあ…と思ってしまいました。

医心館総括
立地は非常によく、家族が通いやすいアクセスにあり便利です。頻繁に通う方、急変時にはすぐに駆けつけたい方には非常におすすめできます。

施設の雰囲気は療養病棟と同様なので、病院のような落ち着きがお好みの方にはGOOD。私のようにアットホームさを重視したい方には△でした。

料金体系は、生活保護者の方も受け入れる体制があるようで、良心的な設定でした。見学という短い時間の中でしたが、家族に対しての寄り添いや、看護師さんのホスピタリティについては、目立ったものはなく、私にとっては最も重視したいポイントだったので、入居の決断には欠けました。

以上!医心館見学レビューでした。

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私は「自分の家族を預けられる」ホスピスを日本にもっと増やしたい。
行き場のないシニアにとっての選択肢を増やしたい。
そして、将来的には自社の施設を持ちたいと思っています。

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