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訪問看護では見切れないところをカバー。必要最低限のケアでコスパ重視の方におすすめ

この記事は、"自分のおばあちゃん(癌闘病中)を預けられるか"、を選定基準としたホスピス見学レビュー記事です。ご家族をホスピスに預けようか悩まれている方にとって、参考になれば嬉しいです。

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今回は訪問看護事業をメインに展開する株式会社ATが運営する、ケアホスピスのN施設に見学に行ってきました。

ケアホスピスN施設
駅からのアクセス   ★☆☆☆☆
施設の雰囲気     ★★★☆☆
看護師さんの雰囲気  ★★☆☆☆
家族に対してのホスピ ★★☆☆☆
料金体系       ★★★★☆
総評         ★★☆☆☆

施設目の前までのバスは1時間に1本。アクセス重視の方は要検討!

ケアホスピスは、東京・神奈川・埼玉・福島の1都4県で運営をしています。
今回私が伺ったN施設は、駅からさらにバスで十数分という立地にありました。さらに施設の目の前に止まるバスは1時間に1本しかなく、本数が限られているため、アクセス面では不便さを感じました。
これはスタッフの方も通うのが大変なのではないかな..と思うほどでした。
N施設は全部で22床ですが、そのうち2割程度は遠方から来ているようで、家族が頻繁に通う場合には、施設の立地はあらかじめ確認しておいた方が良いでしょう。

施設に到着すると、広い敷地に大きな建物が。入り口にはインターフォンがあり名乗ると開けてくれました。
入り口を入るとすぐに開放的なエントランスが広がり、受付で記名等をして中に入る形になっています。

建物の様子
入り口の様子

白を基調とした施設は生活感がありつつも清潔で開放的な雰囲気

施設の中は床・壁・天井が全て白塗りのため、閉塞感がなく開放的な雰囲気。リビングにはテレビがかけてあり、相撲や夕方のテレビショーなどが流れていて、自宅のようなアットホームな雰囲気も漂っていました。

私が伺った時はちょうど夕食の時間だったようで、入居者さんが数人リビングに出てきてご飯を食べていました。一人で黙々と、という方が多く静かな空間でしたが、みなさん穏やかに過ごされている印象がありました。

リビングの様子(椅子はローラータイプではないものでした)

働いていたスタッフさんは私に気づくと軽く会釈をする程度で、忙しく動かれている様子でした。説明の中でも、入居者さんやご家族に対して施設側が積極的に働きかける、というよりも「必要最低限のケアを提供するからあとやりたいことがあれば、家族間で好きなようにやってください」というスタンスを感じました。

具体的には、
・家族から電話をもらえれば入居者の状況をお伝えする、質問がある方には質問を受けたら答える
・家族が持ってきたものは自由に食べさせても良い
・入居者が何かやりたい、といった場合には施設内に体制があるわけではないので、家族に全て準備をしてもらっている

といったお話を受けました。

看護師は24時間体制で、30〜40代・50代のベテラン看護師さんもちらほらと在籍されているそうで、何か緊急のことがあった際には安心できそうです。

運営会社は訪問看護からスタート。在宅ケアのプロ集団が見てくれる安心感

ケアホスピスの運営会社株式会社ATは、もともと訪問看護事業からスタートした会社です。現在も全国40箇所以上に訪問看護ステーションを構えていますが、在宅だけでは見切れないところをカバーしたいとの思いから、ホスピス事業が立ち上がったそうです。
そのため在宅ケアの経験とノウハウが社内に溜まっているおり、質の高いケアを施設でも受けられると言えるでしょう。

また、ホスピスに必要な薬局、マッサージ、看護師などは全て自社内で完結しているため、他職種連携がスムーズで、入居者に対して迅速に対応できているようです。

一点私自身が気になった点として、見学対応をしてくれた施設管理者の方が15分遅刻してきたにも関わらず無言で部屋に入り、謝罪なく説明を始めたことです。また、説明が始まると「死に際の方は〜」などと「死」を連想させるような言葉を使っていたり、料金体系についても紙の資料がなく、空で計算しながら説明をされたので、正直全体的に信用に欠ける部分が多々ありました。

料金体系と施設の設備

利用料金は、入居一時金16.5万に加えて、施設利用資料は11万円ほどとかなり安価。(オプションなどがあるのかもしれませんが、見学中は特に説明を受けませんでした)生活保護の方でも入れるように、安く設定しているのだとか。

N施設は、トイレが上と下の階にそれぞれ2つずつのみなので、トイレまでの移動で転倒しないか、などは心配です。実際に見学中、トイレから出ようとしたところ車椅子が扉の間に挟まってしまい、誰も付いていなかったようなので、身動きできずにお困りの方がいらっしゃいました。
これが自分のおばあちゃんだったら、と思うと、一人で心細い場面もあるのかもしれないと思わず想像してしまいました。

トイレの様子

同社他の施設では、トイレ洗面台付きの部屋があったり、施設形態がサ高住でキッチン付きのお部屋もある(その分利用料が高い設定)そうなので、ご入居者のご要望を聞いて施設選びをすることをお勧めします。

お部屋の様子

お風呂は他の施設と同様に、座ったまま入れるリフト浴と寝たまま入れるストレッチャー浴があります。寝たきりの方でも入れるように移動式のお風呂が部屋まで来てくれるので、その点どのような容態の方でも平等にサービス提供できるように、と施設側の配慮を感じました。

浴室の様子

ケアホスピスの総括
アクセスは施設によってばらつきあり。バスが1時間に1本しかないなどアクセス悪い施設もあるので事前に要チェック。
施設の内装は白を基調としており清潔で綺麗な印象。在宅ケアのノウハウを活用し、かつ施設看護師さんはベテラン揃いだそうだが、入居者への対応が行き届いているかは不明。
利用料は良心的だが、その分施設の設備は共同部分が多い。

以上!ケアホスピス見学レビューでした。

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私は「自分の家族を預けられる」ホスピスを日本にもっと増やしたい。
行き場のないシニアにとっての選択肢を増やしたい。
そして、将来的には自社の施設を持ちたいと思っています。

そのための情報収集など細かに行なっているので、ホスピス選びに悩んでいる方は、無料相談を受け付けています。
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