連載:城東の奇跡~大激戦!東京15区選挙レポート 第20節(最終回):出発
5月1日。酒井なつみ衆議院議員がついに国会に登院する日がやって来た。任期は、4月29日から。30日には、当選証書を受け取っており、いよいよ酒井さんは東京15区(江東区)の新たな代表として、国政に羽ばたく。この日の朝は、門前仲町駅前で当選報告街宣が行われ、私もその場に立ち会った。
門前仲町駅を出ると、いつもの優しく落ち着いた声が街にこだましていた。私に気づいた酒井さんが、わざわざ演説をいったん止めてまで反応してくださったのがうれしかった。既に、他の支持者の皆さんも大勢その場に駆け付けていた。
選挙期間中と比べ、肩の力が抜け、より自然体の語り口の酒井さん。皆で酒井さんとともに朝の門仲に立った。街宣には市民連合の責任者の方や子連れの方もいらしており、酒井さんもお子さんと楽し気に交流していた。「こどもまんなか酒井なつみ」が早速始まる予感がした。そして、酒井さんを見るなり、「がんばれ」という声援を飛ばす方や、じっと酒井さんに注目している方もいるなど、街の期待を感じた。
最後に酒井さんを囲んで皆で集まってお話をした。これからしばらくは議員会館の入居作業など諸手続きもあり、慌ただしい日々となりそうだ。落ち着いたら、また皆で集まって酒井さんとゆっくり語り合いたいと感じた。
この日は雨予報であったが、酒井さんの街宣中は天気が持ちこたえた。酒井さんの行くところ、雨があがる。快晴になる。砂町銀座商店街での練り歩きの日は快晴だったし、投開票日もカンカン照りだった(まさに当日票が伸びたことを象徴するかのようだった)。
第19節で記した通り、道のりは平坦でないし、課題は山積みだ。だが、酒井なつみさんの当選が江東区の政治の流れを変える第一歩になる予感がする。下町の新たな太陽が、今登ろうとしている。そして、せっかく登った太陽が末永く燦燦と江東区を照らすよう、これからも支えていかなければならない―。
酒井さんが国会に向かう時がいよいよやって来た。
「行ってらっしゃーい!!」
大勢の支持者に見送られて、酒井なつみさんは国会へ出発していった。
古い政治ときっぱり決別し、がんばるあなたをひとりにしない、まっとうな政治へ―。酒井なつみ衆議院議員が、始動する。(完)
※あとがきにかえて
これまで本連載をご愛読いただきましてありがとうございました。この連載は、一ボランティアから見た東京15区酒井なつみ選挙の風景であります。構図や戦術に至るまで異例尽くしの選挙でありましたが、酒井なつみさんは見事に国会へと羽ばたきました。酒井さんは、安全保障委員会へ所属し、超党派議連「医療的ケア児者を支援する議員連盟」に参加。早速活躍されています。江東区議会で取り組んできた子育て支援、がん患者支援、子どもの福祉の充実、医療支援に国政でも存分に取り組んでいただけるものと確信しております。
4月初旬の急転直下の擁立決定からわずかに25日。短い中にも濃密なドラマがそこには展開されており、記憶が薄れないうちにと筆を執った次第です。政策、選挙戦術、構図など意見は様々だと思いますが、現場で見た光景としては、誰もが「酒井なつみを国会へ送り出す」という大きな目標を実現すべく、それぞれの持ち場で必死になっていたということであり、この勝利はそうした皆様の「草の根の力」が「エンジン」となってもたらしたものだと思います。
もちろん、前途は多難。年内にもあるとされる解散総選挙で再び勝ち切れるか。与党は候補を出してくるのか。今回も出馬した猛者たちが再び立ちはだかるのか。酒井なつみの名前をもう2万人、3万人に書いていただけるように支持者としても知恵を絞らねばなりません。2025年夏には都議選本選があります。今度こそ江東区立憲から都議が輩出されるのか。ここもまた大きな目標となるでしょうし、同じく2025年夏の参議院選で江東区では立憲民主党としてどれほどの得票が出来るのかも見ものです(前回2022年参議院選の松尾明弘候補に関しては23区内ワーストレベルの得票率でした)。江東区の地域事情や課題について私もまだまだ学ばねばなりませんし、自分の住む東京12区は立憲空白区であるのですが、空白区でも腐らずに出来ることをやらねばならないと決意を新たにさせられます。
今回の選挙で得た経験を、今後の選挙や政治活動に活かし、立憲民主党の躍進のため、そして市民が主役の「草の根からの民主主義」実現に向け、微力ながら邁進してまいりたいと思います。(おわり)